痛む場所もぐあいも夫婦で同じだった
夫唱婦随といっていいのかわかりませんが、ある時期から、私たち夫婦はそろってひざ痛に悩まされてきました。
現在は引退しましたが、5年ほど前まで夫婦で板金業を営んでおり、屋根ふきの仕事をしていました。屋根ふきは、はしごを上り下りする力仕事です。人の何倍も足腰を使ってきたせいで、主人は60歳前後からひざ痛を患い、私も間もなくひざ痛に悩まされるようになりました。
同じ仕事をしていたからでしょうか、痛む場所もぐあいも同じなのです。2人ともひざを曲げたり伸ばしたりするたびに、ズキンとした痛みが走りました。仕事場では、はしごの上り下りがつらくなりましたが、2人で痛みに耐えながら働き続けたのです。
家にいても、立ち座りするたびにひざが痛むので、立ち上がるときに「痛いっ」というのが私の口グセになりました。主人は定期的に病院に通っていましたが、いっこうによくなりませんでした。
そんな主人を見ていたので、私は病院に通う気にはなりませんでした。自分の力でひざがよくなる方法はないものかと、探すようになったのです。
そんなやさき、テレビで「レモン水」のことを知りました。たまたま見ていた番組で、レモン水を飲んでひざ痛がよくなったという女性が紹介されていました。
幸い、私も主人も、酸っぱい物が苦手ではなかったので、すぐにやってみることにしました。ただ、私は初めから乗り気だったのに対し、主人のほうは「飲み物でひざがよくなるのなら、医者はいらん」と、あまり信用していない様子でした。それでも、とりあえず試すことにしたのです。
レモン水の作り方は簡単です。大きめのコーヒーカップに、ハチミツをスプーン1杯分(約大さじ1)入れてお湯を注ぎ、冷まします。冷めたら、レモン1個分のしぼり汁を加えて、かき混ぜてから飲みます。
レモンは半分に切ってから、しぼり器を使って手でしぼります。ほとんどの場合、朝食時に飲むようにしていますが、朝、忙しくて、作る暇がないときには、夜に飲みます。
レモン水の作り方

はしごの上り下りも楽にできる!
こうしてレモン水を飲むようになって1ヵ月くらい経ったころでしょうか。まず、私のひざ痛がみるみる改善してきました。口グセだった「痛いっ」という言葉も出なくなったのです。
気がつくと、ひざを曲げたり伸ばしたりしても、痛くありません。はしごの上り下りもずいぶんと楽になりました。
主人のほうも、私より1ヵ月以上遅れたものの、だんだんと改善してきました。日に日に痛みが引き、整形外科にも通わなくて済むようになったのです。
けっきょく2人とも、レモン水を飲み始めて半年ぐらい経ったころには、ひざの痛みを全く意識しなくなりました。主人は口にこそ出しませんが、レモン水が効いたことに、とても感謝しているようです。
ひざ痛がよくなってからもレモン水を飲み続けましたが、途中でレモンを切らして飲まない日が5日ほどありました。そうすると、またひざが痛みだし、レモン水を飲み始めると痛みが治まるのです。そういうことが2〜3回あったので、確実にレモン水の効果でひざ痛が改善したことがわかります。
おかげで、家業を引退するまでの5年間はひざの痛みを感じずに済み、2人で最後まで仕事を続けることができました。
仕事を引退後も、夫婦で畑と田んぼを耕しています。2人で、年に4回は旅行をしていますが、観光地を1日中歩き回っても、ひざが痛くなって困ったことはありません。
同年代には、杖をついたり、外出もままならなかったりする人が多いなか、私たちは今、やりたいことを元気にやれています。
私はフラダンス、夫は写真を趣味にしています。丈夫なひざのおかげで、夫婦そろって元気にいきいきと過ごせているのです。
今でも、毎朝、レモン水は欠かしません。10年間飲み続けているので、私たち夫婦が使ったレモンの総数は7000個を超えました。これからも、この記録は更新していきますよ。
レモンの成分が炎症を改善し進行を抑制(中部大学応用生物学部教授 横越英彦)
髙山さんご夫婦のひざ痛は、加齢や長年の重労働に伴い、ひざの軟骨や骨に炎症が起こったことが主な原因でしょう。そうした炎症の改善に、カルシウムの吸収をよくするクエン酸や、血液をサラサラにし、抗炎症作用を示すエリオシトリン(抗酸化成分)といったレモンの成分が働いたと思われます。
また、老化を防止するビタミンCや、リラックス効果のあるリモネンという成分も、ひざ痛の進行抑制や、痛みを感じにくくすることに役立ちます。
趣味を満喫している髙山さん