テニスひじなど関節の痛みが軽快するマッサージのやり方
上腕二頭筋の下端は、ひじ関節をまたぎ、橈骨と尺骨に付着しています。上腕二頭筋をもみほぐして、上腕の血流がよくなると、肩関節周辺とひじ関節周辺の血行がよくなります。その結果、患部の緊張が緩んで、ひじの痛みや肩のコリが軽減すると考えられるのです。【解説者】班目健夫(青山・まだらめクリニック院長 自律神経免疫治療研究所所長)
痛くてさわれない 患部の緊張が緩む
いわゆる「テニスひじ」は、テニスでひじを酷使したとき生じやすいことからつけられた呼び名です。
しかし近年は、テニスとは無縁のかたが発症することも少なくありません。
原因は、いろいろ考えられます。まずは、加齢によるもの。
また、本人が意識していないものの、なんらかの作業で手や腕を酷使しており、それがひじの痛みを引き起こしているケースもあります。
さらに、リウマチの場合もあります。リウマチの炎症は、手足の指ばかりではなく全身に及びます。
なかでも、炎症の起こりやすい場所として、ひじ関節が挙げられます。
原因がなんであれ、ひじの炎症は痛みが強いため、直接ふれたり、マッサージしたりすることは難しいでしょう。
そんなとき、覚えておくと大変役に立つのが、力こぶほぐしです。
力こぶの筋肉(上腕二頭筋)の下端は、ひじ関節をまたぎ、前腕の二つの骨(橈骨と尺骨)に付着しています。
上腕二頭筋をもみほぐして、上腕の血流がよくなると、肩関節周辺と、ひじ関節周辺の血行がよくなります。
その結果、患部の緊張が緩んで、ひじの痛みや肩のコリが軽減すると考えられるのです。
力こぶほぐしのやり方
解説者のプロフィール
班目健夫
1954年、山形県に生まれる。1980年、岩手医科大学医学部卒業後、同大学院進学、第一内科入局。
1984年、医学博士号取得。2004年より東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック講師。
2011年、青山・まだらめクリニック自律神経免疫治療研究所を開設。
西洋医学の専門領域は内科、肝臓学、消化器内科。西洋医学と東洋医学のいいところを取り入れた統合医療を実践している。
●青山・まだらめクリニック
https://www.dr-madarame.com/
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右ひじは痛みが非常に強く、指先を動かすのもつらいとのこと。
ひじ関節を直接刺激することは、とてもできませんでした。
そこで、力こぶほぐしを指導し、自宅でも実践してもらいました。
すると、1ヵ月ほどで、ひじの痛みが軽快し、指も動かせるようになったのです。