正座ができず お座敷でも中腰
5年前のある日のことです。庭で石につまずいて、左足をひねってしまいました。
くるぶしの辺りが腫れて痛みましたが、「そのうち治る」と病院には行かず、湿布を貼っておきました。ところが、いくら経っても腫れは引かず、動かすと痛い状態が続いたのです。
以前から、階段の上り下りや正座をするときなど、ひざが痛むことはありましたが、足首の痛みは比べ物にならないほど、ひどいものでした。
階段は手すりにつかまって、1段ずつしか上り下りできず、平坦な道でも、そろそろとしか歩けません。
困ったのは、仕事中でした。 私は割烹料理店を営んでおり、私が料理、娘が配膳をしていました。なじみのお客様が来店すると、私はお座敷に伺って正座でご挨拶をします。ところが、ねんざをしてからは正座ができず、失礼とは思いながら、中腰で挨拶するしまつでした。
ただ、日常生活に支障を来すほどでもなく、仕事も忙しかったので病院には行かず、ごまかしながら過ごしていました。
転機が訪れたのは、昨年の暮れごろです。『壮快』で、「足の指回し」という健康法を見つけました。足の指を回すだけで、体のいろいろな痛みが消えるということだったので、早速実行しました。
やり方は簡単です。
足の中指(第3趾)をつまんで、ペットボトルのふたをひねるように、左右にクルクルと10回くらいずつ回します。仕事の休憩時間や、家でくつろいでいるときなど、1日に何回も回しました。
すると、重かった左足が軽くなり、階段を上るのが少し楽になったような気がしました。
足の指を回した直後に 腰痛が消えた人も!
今年の5月、足の指回しの考案者である内田泰文先生が、私が住む長崎県対馬市で講習会を開催すると聞きました。会場が自宅から近く、先生の施術も受けられるというので、行ってみたのです。
50人ほど集まっていたでしょうか。内田先生は、次から次へと、参加者の足の指を回していきました。私の番が来て、足の指を回してもらったところ、驚くようなことが起こりました。
ねんざして以来、私の左足は、親指(母趾)以外の4本の指が、親指側に曲がって固まっていました。それが、その場でまっすぐになったのです。私はうれしくて涙が出ました。
ほかにも、症状が改善した人はたくさんいました。ある男性は腰痛のため、自分で靴下を脱げませんでした。それが、足の指を回してもらった直後に腰痛が消えて、自分で靴下をはけたのです。
私は、ほかの人たちの変化を夢中で見ていました。そして、ふと気がつくと、私は無意識のうちに正座をしていたのです。5年間できなかった正座が、問題なくできていました。足首の痛みは全くありません。
自然と体重が減ってウエストも細く!
私はそれまで、足の指をしっかり回していたつもりでしたが、指の根もとの回し方が足りなかったようです。実際に施術をしてもらってコツがつかめたので、以前にも増して、熱心に足の指を回しました。
すると、足首の痛みは完全に消え、階段を手すりなしでトントンと上り下りできるようになりました。歩き方も軽快になり、正座もできます。長年のひざ痛も、すっかり消えました。
また、不思議なことですが、自然と体重が減りました。
私はもともと、身長164cmに対して、体重が84kgもありました。それが、10ヵ月で10kgもやせて、今では74kgです。ウエストは10cm細くなりました。甘い物やご飯は減らしていないので、足の指回しの効果としか思えません。
70歳になったのを機に店を辞め、今は毎日、孫の世話が仕事です。まだ小さいので、おんぶや抱っこをせがまれます。でも、足の指を回すようになってから、疲れやむくみがすぐ取れるようになりました。ほんとうに助かっています。
『壮快』を教えてくれた友人と内田先生に、感謝しています。
大腰筋を使うことで 脂肪が燃焼してやせた(豊中愛鍼灸整骨院院長 内田泰文)
足の中指は、足底のアーチを整え、全身につながるセンサーです。足の中指を回して緩めると、足底のアーチが復活し、足首を動かしやすくなります。すると、連動する股関節の動きもよくなり、バランスよく立ったり歩いたりできるようになります。
それにより、大腰筋を上手に使えるようになって、脂肪が燃焼しやすい体になります。その結果、大幅な減量につながったのでしょう。