【脊柱管狭窄症による腰痛】私は「わきの押し回し」で数十年来の痛みから解放!
毎日根気よく続けるようになって数週間経ったころでしょうか。以前よりも腕が軽くなってきたように感じました。かたかった背中の筋肉、肩の緊張もほぐれてきて、ついには腰や足の痛みをほとんど感じなくなっているのに気がつきました。【体験談】井川京子(仮名・主婦・75歳)
『壮快』を読んで効果が ありそうだと始めた
私が腰痛に悩まされるようになったのは、何十年も前のことになります。
ちょうどそのときは、子育ての真っ最中。子供を抱きかかえたり、重い荷物を持ったりすることが多かったのでしょう。あるとき、ギックリ腰を患い、それ以来、慢性的な腰の痛みに襲われるようになりました。
もちろん、病院へ通ったり、治療院で指圧を受けたりすることも試しました。しかし、症状は一時的には楽になったとしても、けっきょく、完治には至りません。よくなったり、悪くなったりをくり返しながら、数十年もの長い間、腰痛とつきあってきたのです。
病院で、脊柱管狭窄症と診断を受けたのは、近年のことです。腰だけでなく、両足に神経痛のような鈍い痛みをずっと感じるのです。どちらかというと、右足のほうが、症状がひどいでしょうか。幸いにして、私の場合は、しびれの症状はありませんでした。
そのときはまだ軽度だったものの、このままほうっておいて悪化すると、手術を受けなければなりません。症状改善のために、今自分でできることから始めようと思い、早速試したのが「わきの押し回し」です。以前、『壮快』の記事のなかで紹介されており、一読して、これは効果がありそうだと感じたのがきっかけです。
私は、日中の空いている時間に、午前と午後に1セットずつ行っています。わきの下を、もう一方の手のひらでつかみ、わきの下に親指を当てます。親指で押し込みながら、腕を後ろに回すのですが、このとき、なるべく大きく回すように心がけています。わきの押し回しは、1セット当たり、5~7分ほど時間をかけています。
体全体が軽くなり長距離でも歩ける!
こうして毎日根気よく続けるようになって、数週間経ったころでしょうか。以前よりも、腕が軽くなってきたように感じました。
もともとかたかった背中の筋肉がほぐれるとともに、肩の緊張もほぐれてきて、腕を上げるのが楽になったのです。おそらく、毎日、腕を大きく回しているおかげでしょう。
確かな効果を実感した私は、それからも毎日続けました。すると、しだいに腕だけでなく、体全体が軽く感じられるようになったのです。
そして、腕や全身が軽く感じられるようになると、今度は脊柱管狭窄症の症状も和らいできました。ついには、腰や足の痛みをほとんど感じなくなっているのに気がついたのです。
数十年悩んでいた痛みがほとんどなくなったおかげで、以前より体を動かすのが楽になり、長距離でも歩けるようになりました。
これからも、わきの押し回しを毎日続けて、足腰の健康を維持していきたいと考えています。
背中の筋肉と筋膜が緩み腰への負担が軽減(整体院大鉄院長・柔道整復師 大野直貴)
井川さんの脊柱管狭窄症による腰痛は、重い荷物をくり返し持たれていたことが原因だと考えられます。その影響で、背中の筋肉である広背筋と、それを覆う筋膜という薄い膜がかたくなってしまったのでしょう。
わきの押し回しは、これらの緊張をほぐすのに有効です。毎日真剣に続けられたことで、背中の筋肉と筋膜が緩み、柔軟性が生まれて、腰への負担が軽減したと考えられます。

この記事は
『壮快』2019年3月号に掲載されています
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