ストレス太りでヘルニアまで発症
高校卒業後、就職したスーパーの仕事がとてもきつく、始発で出社し終電で帰宅が常でした。そのせいで食生活もかなり偏ってしまったのです。
まず、朝は何も食べずに出社し、昼はスーパーの商品であるお弁当。その後は忙しくて夜まで何も食べられず、終電で帰宅する頃には疲労と空腹がピークに達していました。
帰宅途中にコンビニで買ったお菓子を食べた後で、母が用意してくれた夕食を、食べたいだけ食べていたのです。
ご飯は控えましたが、揚げ物も煮物も目についたおかずはすべて食べつくさないと落ち着きませんでした。ときには母が翌日用に作りおきしたおかずまで食べきることも。母には何度も「よく食べるね」とあきれられました。
ストレスが原因でドカ食いする生活を4年間続けた結果、高校卒業時には70㎏だった体重が95㎏まで増えてしまいました(身長は162㎝)。
ついには腰椎椎間板ヘルニアを患い、歩くのもままならなくなってしまったのです。仕事は辞めざるを得ませんでした。
5年前には腰の入院治療を受けています。そして退院後、このままではいけないと思い、ダイエットを決意したのです。
このとき思い出したのが、以前テレビで「食べればやせる」と紹介されていた「酢タマネギ」でした。
腰が悪くて体操などはできなかったので、まずはこの酢タマネギを食べてみたのです。
私はみじん切りのタマネギを、あらかじめ塩や砂糖で味つけしてある市販の調味酢に漬けて酢タマネギを作りました。
1ℓほどの容量の保存瓶にタマネギのみじん切りを半分強ほど入れ、瓶の口まで一杯に酢を注ぐのです。
酢タマネギは作った翌日から食べられます。瓶ごと冷蔵庫で保存しますが、当時はこの量を1週間で食べ切りました。夕食時に大さじ2~3杯、多い日で4~5杯を食べていました。
酢タマネギは、シャキシャキとした食感と酢の風味を楽しめます。私は納豆やカレー、シチュー、肉や魚の揚げ物などに漬けた酢ごとかけて食べました。
納豆に加えると、ねばりが消えて、おかずとしてサラサラと食べられます。カレーや揚げ物などに酢タマネギを加えると後口がスッキリします。

ダルマのようなウエストにくびれができた
酢タマネギを食べ始めるのとあわせて食事の量も元へ戻しました。朝食はバナナ1本。昼食と夕食は母の用意してくれた1人前の食事。以前は控えていたご飯も1食に1膳ずつきちんといただきます。
そして、毎晩の夕食のおかずに酢タマネギを加えたのです。
さらに、距離は短いですが、家の周りを1周するウオーキングも続けました。
すると、1週間でまず便秘が改善しました。以前の私は便秘症で、10日から2週間、お通じがないということも珍しくありませんでした。
それが、2日に1回、ちゃんとお通じがつくようになったのです。便も適度に軟らかくなり、排便時に感じていた痛みが消えました。
体重も毎日少しずつ減り続け、1ヵ月でなんと10㎏もやせました。このときは体が軽く、背すじを伸ばして歩ける自分に感激しました。
1年後には、体重は70㎏台に。その後はやや停滞しましたが、5年たった今は67㎏。当初より28㎏もやせています。
ダルマのようだったウエストにもくびれができました。ウエストは、20㎝以上細くなったと思います。おかげで気になっていた男性から「きれいになった」とほめられたのがうれしかったです。
今も夕食時に大さじ1杯の酢タマネギは欠かしません。
ウオーキングは止めましたが、普段の生活でできるだけ歩くように心がけています。腰はまだ通院治療を続けていますが、以前と比べればずっとらくです。
実は、きれいになったとほめてくれた男性と、4ヵ月前からおつきあいしています。酢タマネギさまさまです。酢タマネギを活用して、あと10㎏減量するのを目標に、これからもがんばるつもりです。

くびれができ、きれいになったとほめられた!
腸周辺の血流をよくして便秘を改善(広島大学病院未来医療センター長 東幸仁)
宇佐美さんがやせたのは、酢タマネギを取り入れた食生活の改善がうまくいったよい例でしょう。
タマネギのケルセチンには、腸の周辺の血流をよくして、低下していた腸の働きを改善する効果が期待できます。
継続的に酢タマネギを食べる習慣をつけたことで、食物繊維を十分にとれ、整腸作用で重症の便秘が改善して、無理のない減量につながったのだと考えられます。
椎間板ヘルニアの治療では、痛みの緩和のために、血流を改善する薬が処方されることがあります。ケルセチンには優れた血流改善効果がありますから、体重が落ち、腰の負担が減ったのとあわせて、腰痛の軽減に役立ったのだと思われます。