プロフィール

志穂美悦子(しほみ・えつこ)
1955年、岡山県出身。過酷なアクション全般をジャパン・アクション・クラブで学び、吹き替えなしでスタントなどをこなす、日本初のアクション女優として多数の映画、ドラマ等に出演し人気を博す。長渕剛氏との結婚を機に、女優を引退。2011年、東日本大震災などの被災地支援の一環として、フラワーアレンジメントの作品集を出版(売り上げを全額寄付)したことをきっかけに、奈良薬師寺「聖観世音菩薩に捧げる花展」への奉納や「世界らん展」など多くのイベントで作品を発表。フラワーアクティビストとして、花を介して人と絆を結ぶさまざまな活動を精力的に行っている。
http://nagabuchietsuko.com/
被災地支援の縁で知った衝撃的に美味なタマネギ
私は元々ものすごく健康で、免疫力が高いのか、これまで病気らしい病気をしたことがありません。若い頃、アクション女優として多くの映画やドラマなどに出演してきましたが、生来の頑健さのおかげで、ハードな仕事もこなせたのだと思います。健康な体に生んでくれた両親に感謝するばかりです。
結婚を機に女優を引退してからは、主人(編集部注・シンガーソングライターの長渕剛氏)のサポートと、3人の子どもたちの育児や家事に専念してきました。
独身時代はほとんど食べ物に気を遣っていなかった私でも、家族ができれば話は別。いろいろ栄養のことを勉強して、なるべく人工添加物などが使われていない、体にいい食べ物を食卓に並べるようにしてきました。
自然に食べ物へ関心を持つようになったわけですが、近年私の心をとらえて離さないのが「タマネギ」です。
2011年の東日本大震災で、慰問ライブなどに取り組む主人をサポートしながら、自分でもなにかしたいと考えました。そこで、趣味で続けていたフラワーアレンジメントの作品をまとめた写真集を出版し、売り上げを被災地に寄付したり、仮設住宅でフラワーアレンジメントのワークショップを開いたりしたのです。
その流れで、千葉県のJA長生さんと共同で「ひまわりプロジェクト」を立ち上げ、被災地にヒマワリの種を送るという活動を続けています。そんなご縁から、毎年春先になると特産の新タマネギを大量に送っていただけるようになりました。
シャキシャキとした歯ごたえが絶妙
正直言って、それまではタマネギといえば、カレーやハンバーグに入れる野菜という認識しかありませんでした。
ところが、いただいた新鮮なタマネギをスライスして食べてみたところ、その瞬間からタマネギの大ファンになったのです。切っても涙が出ないし、えぐみがまったくないので、水にさらす必要もありません。
私の場合はたいていスライスしたタマネギを、カツオ節としょうゆ、大豆マヨネーズで和えて食べていますが、これが驚くほどおいしいのです。
我が家では、食事のときにはボウル一杯のサラダが必須で、それまでもタマネギスライスをのせることはありましたが、端役だったタマネギが、堂々たる主役となったのです。
シャキシャキとした歯ごたえが絶妙で、一度食べ始めたらはしが止まらなくなり、「だれか私を止めて~」と叫びたくなるほど(笑)。主人も「おいしい」と喜んで食べていますよ。
あまりにおいしいので、食事のときに毎日サラダとして山ほど食べる以外にも、ついおやつとしても食べてしまう、そんな毎日が、ほぼ1ヵ月続きました。新タマネギが最もおいしい期間です。
もう一つ、タマネギのぬか漬けもお気に入りの食べ方です。あるときラジオで「タマネギをぬか漬けにするとおいしい」という話を聞き、さっそく自前のぬか床に漬けてみました。
下の写真のように、タマネギの芯を残してくし形に切り、広げるようにして漬けると、しっかりと味がしみ込みます。本当においしいので、だまされたと思ってぜひ試してほしいと、ブログで紹介したところ、ファンのかたたちにも好評でした。

私は普段から元気なので、タマネギを食べたことで、具体的にこんなふうに体調がよくなったというのはよくわかりません。でも、新タマネギを1ヵ月以上も、毎日おいしく食べ続けられるのですから、きっと体が欲していたんだと思います。
いくら元気とはいえ、最近は「この命をどれだけ健康に長く継続できるかしら」と考えだす年代にもなりました。
今、花をキーワードにして人とかかわるようになったら、どんどん新たな世界が広がってきたことが、私自身、とても楽しいのです。これからもフラワーアクティビストの活動の一環として、ずっと被災地支援を続けていきたいと思っています。
そのためにも健康や体力をキープしたいので、健康によいというタマネギを、これからも積極的に食べていきたいですね。