MENU
体が硬くてもできる!ポッコリ下腹解消ポーズの簡単なやり方

体が硬くてもできる!ポッコリ下腹解消ポーズの簡単なやり方

正座あおむけやその他のポーズを毎日行うと、肋骨の位置が上がり、それに伴って内臓も元の位置へ戻りやすくなります。すると、ポッコリ下腹やわき腹の肉のだぶつきが解消し、胃腸の調子も整い、肩や首のこりが解消します。【解説】チンパン(ブリージングストレッチ指導講師・ブリージング整体師)

肋骨の下垂がはみ出し肉やポッコリ腹の原因

初めまして、チンパンと申します。私は、ヨガや整体を組み合わせた「ブリージングストレッチ本院」を主宰する古久澤靖夫先生の下で、指導講師をしております。

「年とともにおなかがポッコリと出てきた」「運動をしてもおなかがへこまない」
こんな人は、もしかしたら内臓が下垂しているのかもしれません。

内臓下垂の原因は、大きく分けて三つ考えられます。
①食べすぎ
食べすぎによって胃や腸が重くなると、重力によって位置が下がってきます。内臓の位置が下がると、内臓の働きが悪くなります。これが長年、積み重なると、宿便がたまりやすくなり、その重みでさらに腸が下がります。

②加齢
中高年になると、誰しも筋肉が衰えてきます。姿勢を維持する筋肉が弱くなると、背中が丸まってネコ背になり、下腹がポッコリ出てしまうのです。

③伸筋の衰え
体側や背骨側にある伸筋(関節を伸ばす筋肉)は姿勢を維持する筋肉で、肋骨を本来の高さに維持しています。運動不足や加齢で伸筋が衰えてくると、肋骨が下がってきます。

①~③が原因で肋骨が下がると、まず見た目が悪くなります。下がった肋骨と骨盤に挟まれたウエストの肉がはみ出し、下腹もポッコリ出ます。
また、肋骨と胃腸に引っ張られて、肩が緊張し、肩こりや五十肩、ネコ背、頭痛、顔のたるみ、視力や聴力の低下にもつながるのです。

では、内臓の下垂を止めるにはどうしたらいいのでしょうか。手っ取り早い方法は、下がった肋骨を引き上げ、内臓を元の位置に戻すことです。そこで役立つのが、今回ご紹介する「正座あおむけ」というポーズです。


■肋骨が下がるとカッコ悪い!

肋骨と骨盤の間を物理的に引き離す

正座あおむけは、正座をしたまま上体を後ろへ倒し、背中を床につけたまま両腕を頭上に伸ばすというポーズです。
このポーズを行うだけで、肋骨と骨盤は強制的に引き離され、内臓にかかっている圧迫が消えます。

ただし、このポーズはひざや腰に痛みがない人でも、かなり難易度の高いポーズです。
そこで今回は、体の硬い人もやりやすいポーズをあわせてご紹介します。まずはできるポーズだけ続けて、正座あおむけは「目指すべき完成形」と思ってください(基本的なやり方やその他のポーズは下記参照)。

ちなみに、正座あおむけのポーズをとると、胃が下垂している人は、ひざが浮いてしまう場合があります。床につけたほうが望ましいですが、浮いたままでもかまいません。

また、腰が固い人は、正座をした両ひざが離れてしまいがちです。この場合は、つらくなければ、ひもなどで両ひざを軽く縛って行うとよいでしょう。

ひざや股関節が痛む人は、うつ伏せに寝て、腕の力を使って上体を起こすポーズがお勧めです(下記参照)。この姿勢も肋骨と骨盤を引き離します。息を吐きながら、体を小さくゆすってやると効果的です。

正座あおむけは、1日合計で15分を目標に行います。もちろん、最初は1分だけでもいいです。そしてどんなに長くても、1回につき、15分以上は行わないでください。

体重が10kg以上落ちネコ背も解消

正座あおむけやその他のポーズを毎日行うと、肋骨の位置が上がり、それに伴って内臓も元の位置へ戻りやすくなります。 すると、ポッコリ下腹やわき腹の肉のだぶつきが解消し、胃腸の調子も整い、肩や首のこりが解消します。

また、正座あおむけは、縮こまった腰の筋肉を伸ばして、腰が本来持つゆるやかなカーブを強制的に作るポーズでもあります。その結果、腰痛が改善したケースも数多く見られます。

ネコ背も解消します。ネコ背は、胃の下垂が原因である場合が少なくありません。
胃の筋肉と肩の筋肉はつながっているため、胃が下がると、肩は前へ引っ張られます。すると胃はさらに圧迫されて働きが低下し、体は胃を守るために無意識に背中を丸める……という負のスパイラルになるのです。

実は私も、以前はひどいネコ背で、腰も悪かったのです。それが正座あおむけを習慣にしたところ、体重は10㎏以上落ち、ネコ背と腰痛も解消したのです。腰が伸びたせいか、年齢とともに若干縮んでいた身長も元に戻りました。

正座あおむけは体調によってやりやすさが変わります。空腹時は行いやすいです。
ただ、体が冷えた状態で行うと腰を傷める怖れがあるため、起床後すぐ行うのは避けてください。体の温まっている運動後や入浴後がお勧めです。

また、食べすぎが内臓下垂の大きな原因でもあるため、朝食は水だけにする「朝食抜き」なども実践してみると、さらに効果が上がるでしょう。

胃腸の働きが劇的によくなりポッコリ腹を解消する「正座あおむけ」のやり方

注意事項
※この姿勢で1分から、最長で15分キープする。
※絶対に15分以上はやらないこと。
※形にはこだわらず、できるポーズを地道に毎日行うのが、いちばんの近道!

❶正座をして、後ろに上体をゆっくり倒す。

❷完全に背中を床につける(腰は浮いていてもいい)。

❸両ひざをくっつけたまま、両腕を頭上でバンザイさせる。そのままゆったりと深呼吸をする。

正座あおむけができない場合はこれでもOK!

まずはできることから初めて、体を慣らそう!

■その1 背中に座布団やクッションを入れて行う

布団やベッドの上で行ってもいいし、積み重ねた布団に寄りかかる形でもOK!

■その2 順番を変えて、片足だけ正座する

❶あおむけに寝る。
❷片方の足を曲げて、足の裏をお尻の下に入れる。
❸そのまま両手を頭上に上げてバンザイする。

■その3 腹ばいになって腕を伸ばす

❶うつぶせに寝た姿勢から、上体だけを起こす。骨盤は床につけ、両腕は肩の下にくるようにする。
❷軽く腰を左右にふるとよい。
※ひざ痛や股関節痛のある人にお勧め

解説者のプロフィール

チンパン
ブリージングストレッチ指導講師・ブリージング整体師。
ヨガや整体を組み合わせた「ブリージングストレッチ本院」を主宰する古久澤靖夫氏の下で、指導講師を務める。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

関連記事
顔をさすると、全身もポカポカと温まってくるので、冷え症の改善や体温アップにも効果的です。さらに、免疫力の向上も期待できます。白血球やリンパ球の数、NK活性など、免疫力を示す指標はいろいろありますが、それら以上に、顔は免疫力の状態を表すパラメータだと私は考えています。【解説】帯津良一(帯津三敬病院名誉院長)
更新: 2019-12-16 10:04:15
下腹ぺたんこポーズを始め、5日目ぐらいから、後傾していた骨盤がまっすぐ起きてきた感覚がありました。それとともに、以前のように歩いていてもスカートがクルクルと回らなくなったのです。股関節の痛みもほとんど気にならなくなり、ヒップアップ効果もあったようです。【体験談】野中康子(仮名・自営業手伝い・54歳)
更新: 2019-09-10 22:10:00
骨盤のゆがみを最も簡単に解消できるのが「下腹ぺたんこポーズ」です。骨盤と肩甲骨を締めた姿勢で腹式呼吸をしながら圧をかけることで、たった1ポーズで、骨盤と肩甲骨のゆがみと開きを改善する「姿勢矯正」、インナーマッスルを鍛えて体の軸を取る「体幹トレーニング」ができます。【解説】波多野賢也(美容整体サロン・アクアヴェーラ代表)
更新: 2019-09-10 22:10:00
家でも「おなかこすり」を毎日続けた結果、肩の痛みは日を追うごとに軽くなり、8ヵ月後には腕が真上に上げられるようになりました。体重は変わっていませんが、ずいぶんやせたように見えます。肌もしっとりして、化粧ののりがよくなりました。本当にすごいセルフケアです。【体験談】山崎尚子(会社員・52歳)
更新: 2019-09-10 22:10:00
バストが全体的に垂れ下がってしまったり、デコルテあたりからそげて骨が浮き出てしまったり、バストトップが外を向いて離れてしまったりといった悩みをよく聞きます。体形やバストが崩れる最たる原因は「筋肉のこり」を放置しているからです。【解説】朝井麗華(株式会社キレイカンパニー代表・経絡整体師)
更新: 2019-09-10 22:10:00
最新記事
私は鍼灸師で、日本で一般的に行われている鍼灸治療のほか、「手指鍼」を取り入れた治療を行っています。手指鍼はその名のとおり、手や指にあるツボを鍼などで刺激して、病気や不調を改善する治療法です。【解説】松岡佳余子(アジアンハンドセラピー協会理事・鍼灸師)
更新: 2020-04-27 10:34:12
腱鞘炎やバネ指は、手を使うことが多いかたなら、だれもが起こす可能性のある指の障害です。バネ指というのは、わかりやすくいえば、腱鞘炎がひどくなったものです。腱鞘炎も、バネ指も、主な原因は指の使いすぎです。痛みやしびれを改善する一つの方法として、「手首押し」をご紹介します。【解説】田村周(山口嘉川クリニック院長)
更新: 2020-03-23 10:16:45
筋肉がこわばると、体を支えている骨格のバランスがくずれて、ぎっくり腰を起こしやすくなります。ぎっくり腰に即効性があるのが、手の甲にある「腰腿点」(ようたいてん)という反射区を利用した「指組み」治療です。この「指組み」のやり方をご紹介します。【解説】内田輝和(鍼メディカルうちだ院長・倉敷芸術科学大学生命科学部教授)
更新: 2020-03-02 10:09:34
慢性的な首のこり、こわばり、痛みといった首の不調を感じたら、早めに、まずは自分でできる首のケアを行うことが大切です。【解説】勝野浩(ヒロ整形クリニック院長)
更新: 2020-02-25 10:06:07
首がこったとき、こっている部位をもんだり押したりしていませんか? 実は、そうするとかえってこりや痛みを悪化させてしまうことがあります。首は前後左右に倒したりひねったりできる、よく動く部位です。そして、よく動くからこそ、こりや痛みといったトラブルを招きやすいのです。【解説】浜田貫太郎(浜田整体院長)
更新: 2020-02-17 10:18:14

ランキング

総合ランキングarrow_right_alt
get_app
ダウンロードする
キャンセル