コレステロール値が高く薬を勧められていた
私は、最大血圧が150㎜Hg程度と、やや高めでした。すごく高い、というほどではないし(基準値は140㎜Hg未満)、年が年なので多少高くても大丈夫と考えていましたが、やはり気になるものです。
また、LDL、いわゆる悪玉コレステロールの値が高めであることにも悩んできました。
悪化してきたのは、40代に入ってからだったと思います。以降は、健康診断で医師からたびたび指摘されるようになりました。最も高いときには、200㎎/㎗近くだったこともあります。医療機関によっては、140㎎/㎗を超えたら生活改善指導が入るそうですから、かなり高めの値です。
病院から、「食生活上の問題点を見つけるため、毎日の献立を1ヵ月間記録するように」と指導されたこともあります。しかし、記録を見てもらっても、特に改善すべき点はなく、そのときは「LDL値が上がりやすい体質なのでしょう」と結論づけられてしまいました。
値が高いまま、なかなか下がらない状態が長く続いていたため、担当医からは、薬を飲むように勧められていました。しかし、いったん薬を飲み出したら一生やめられなくなるような気がして、断っていたのです。
ほかには、大きな健康上の問題はありませんでしたが、もう一つ漠然と不安に思っていたことがありました。低体温です。
私の平熱は34度台で、高いときでも35・2度くらいまでしか上がりません。「体温が低いとガンになりやすい」と聞いたことがあります。実際、私はガン家系で、両親をともにガンで亡くしています。いずれ自分も、という心配が常にありました。
そんな私が、「酢ニンジン」を知ったのは、1年ほど前のことです。たまたま書店で、『壮快』から出ている酢ニンジンの本を、手に取ったのがきっかけでした。
当初は、本に載っていた、基本の作り方を参考にしていました。けれどもそのうち、作り方も食べ方も、自分流に工夫するようになりました。
私の場合、ニンジン2本をせん切りにしたら、それを保存瓶に入れ、ひたひたになるまでお酢を注ぎます。塩もみはせず、ハチミツも入れません。1週間ほど冷蔵保存して、酢がよくなじんでから、食べ始めます。
たいてい、1~2週間で食べ切るので、ころあいを見て、もう1瓶、作っておきます。こうして、常に酢ニンジンを切らすことなく食べています。
コレステロール値が下がって医師も仰天!
食べ方も決めています。まず食事の前に、大きなスプーンに1杯程度の酢ニンジンを、酢とともに小皿にとって食べます。食事中にも1杯、食後にも1杯。1回の食事で、スプーンに3杯程度の酢ニンジンを食べています。こうして、朝昼晩、同じように食べているのです。
毎日、酢ニンジンを食べていたところ、変化が現れました。
気になっていた血圧が下がり始め、最大血圧が、120㎜Hg台になったのです。このくらいの値であれば、もう心配することはないでしょう。
加えて、半年くらい経ったところで、長年の悩みだったLDLコレステロール値が、スルスルと下がってきたのです。
直近の数値は、156㎎/㎗ですから、最も高かったときと比べて、40㎎/㎗も下がったことになります。あれほど頑固に下がらなかったLDLコレステロール値が下がったことに、とても驚きました。
驚いたのは、担当医も同様です。
まだ比較的高い数値とはいえ、なぜ急にこれほど下がったのか不思議に思ったようです。酢ニンジンのことを話したところ、「よくがんばりましたね」と、ほめてくれました。
さらにビックリしたのは、あれほど低かった体温が上がったことです。今では平熱が36・7度になりました。ガンの心配から遠ざかり、安堵しています。免疫力も上がったのか、酢ニンジンを食べ始めてから、カゼを引いていません。
そういえば、お通じもよくなりました。もともと、便秘というほどではありませんでしたが今は毎日必ず、いいお通じがあります。
加えて、肌にもいい効果がありました。以前より顔がツヤツヤになり、キレイとほめられるようになったのです。
私は74歳ですが、先日、デパートの化粧品売り場で年齢を打ち明けたところ、「60代前半にしか見えませんよ!」と驚かれました。売り子さんの言葉とはいえ、そういわれれば、悪い気はしないものです。
1年ほどでこれだけのよい変化が現れましたが、酢ニンジンを始めたこと以外、何も習慣を変えていません。ですから、どれも皆、酢ニンジンのおかげとありがたく思っています。
コレステロール値の制御に食物繊維が有効(赤坂ファミリークリニック院長 伊藤明子)
ニンジンに含まれる食物繊維には、余分なコレステロールを吸着・排出し、コレステロール値を制御する作用があります。
また、食物繊維で腸内環境が整うと、「腸脳相関」といって脳にもいい影響があります。心配の種だったコレステロール値が下がり、安心感を得られたことから睡眠の質がよくなったと思われます。体温をつかさどるのは脳幹の体温中枢ですが、この機能が良質な睡眠など複合的な作用で改善し、体温の上昇につながった可能性もあります。

「若く見られる」と恒松さん