MENU
ホンマでっか!?の武田邦彦先生が実践する【老いに逆らう方法】

ホンマでっか!?の武田邦彦先生が実践する【老いに逆らう方法】

私たちの体は、使わないと衰えていきます。例えば、運動せずにいると筋力が落ちていき、ついには立ったり歩いたりすることができなくなります。それは、脳も同じです。使わないでいると、頭はどんどんボケていきます。いちばんいいのは、あっと驚く物を見ることです。【解説】武田邦彦(中部大学特任教授・工学博士) 

解説者のプロフィール

武田邦彦(たけだ・くにひこ)
中部大学特任教授・工学博士。
1943年、東京都生まれ。工学博士。専攻は資源材料工学。東京大学教養学部基礎科学科卒業。旭化成工業ウラン濃縮研究所所長、芝浦工業大学工学部教授、名古屋大学大学院教授を経て現職。名古屋市経営アドバイザー、富山市政策参与。『ホンマでっか!? TV』(フジテレビ)をはじめ、テレビ出演多数。近著に『科学者が解く「老人」のウソ』(産経新聞出版)がある。

あっと驚く物を見て常に脳に刺激を与える

「50歳を過ぎてから、健康診断は一度も受けていない」「食べたい物を、好きなだけ食べる」「お酒は1日4合飲んで、休肝日は設けない」。

 これらは、実際の僕の日常の一コマです。一見、健康とは無縁の、破天荒な生活を送っているように見えますが、決してそんなことはありません。その行動は、複数の専門家に話を伺ったり、数多くの論文を精査したりするなど、すべて科学的データに裏づけされています。

 その大前提として、「自分の体をよく知っているのは、自分自身だ」と強く信じることが大切です。私自身、常に自分の体を観察して、体の感覚を研ぎ澄ましています。

 体重もその一つです。僕のベスト体重は60~61㎏です(身長は161.5㎝)。この数値は、長年の経験に基づいて導き出しました。63㎏を超えると、病気になったり体調が悪くなったりすることが、自分でわかっています。

 私は、毎日、朝食前に体重計に乗っています。もし60㎏を下回っていたら、朝食の量を増やして、ベスト体重にきっちりと合わせます。反対に、61㎏を少しでも超えていたら、朝食の量を減らすのです。

 このように、私は、神経質なほどに自分の体と向き合っています。そのうえで、冒頭のような科学的理論に基づいた生活を送って、健康維持や老化予防を心がけているのです。

 そのおかげで、75歳になる現在、体は健康そのもので、脳はいつでもフル回転。もしかすると、40代のときよりも元気かもしれません。

 今回は、認知症がテーマということで、私が考える認知症予防についてご説明しましょう。

 まず重要なのは、脳をたくさん使うことです。
 私たちの体は、使わないと衰えていきます。例えば、運動せずにいると筋力が落ちていき、ついには立ったり歩いたりすることができなくなります。それは、脳も同じです。使わないでいると、頭はどんどんボケていきます。

 横になって、テレビを見るだけの生活は厳禁です。読書をしたり、新しい知識を身につけたりして、脳に刺激を与えましょう。

 いちばんいいのは、あっと驚く物を見ることです。ぜひ、僕のブログを読んでみてください(笑)。多くの人の先入観とは異なる内容なので、驚かれることは間違いありません。「こんな考え方もあるのか」という刺激が、認知症の予防に役立ちます。

 私自身、専門外の新しい知識も積極的に学んで、脳に刺激を与え続けています。
 さらに、日常生活では、返事や対応を早くして、脳の瞬発力を磨いています。そうした努力もあって、私が出演している『ホンマでっか!? TV』(フジテレビ)では、司会の明石家さんまさんとのかけ合いにもついていけるのです。

〝老人〟ハラスメントを無視して老いに逆らおう

 食生活では、脂肪分をよくとるように心がけています。なぜなら、脳の中にある脳細胞は、油(脂肪分)で絶縁されているからです。

 体の神経細胞は、いわば複雑に配線された電線のようなものです。1本1本の電線がきちんと絶縁されていないと、漏電が起こって脳細胞がショートしてしまい、脳からの信号がスムーズに伝わらなくなります。この状態も、認知機能の低下につながるのです。

 油に関しては、私は多くの本を読み、論文を調べるなど慎重に検討した結果、「総じて植物性の油は、人間の体にはよくない成分がある」という結論に至りました。

 特に危険なのは、「サラダ油」です。ですから、我が家の台所では、サラダ油を封印して、炒め物にはラードや牛脂などを使うようにしています。

 そして、自分が老人だと思わないことも大切です。
 実は、私たちの体は、大脳が「老人になれ」と命令したときから老化が始まります。そして、それを誘導するのが他人の言葉です。

 少しでも物忘れすると「年のせいだ」といわれ、体調を悪くすると「もう年なんだから」といわれてしまう……。これは、セクハラならぬ「老ハラ」(老人ハラスメント)です!

 こうして周囲から「老人だ」と洗脳されることで、大脳が、「自分は老人なんだ」と勘違いして、老化を進めるような指令を出してしまうわけです。

 家族や周囲の人には、「年のせい」など、老化を連想させるような言葉は使わないように頼んでおきましょう。そして、他人からの老ハラ攻撃は無視する精神力を身につけるのです。

「病は気から」といいますが、老いたくないという気持ちが強ければ、認知症なんて、簡単に遠ざけられます。

 この超高齢化社会、このまま「高齢者」と呼ばれて虐げられるのは、あと少しの我慢です。近い将来、高齢者の人口が50歳未満の人口を逆転します。そのときは、50歳未満を「低齢者」と呼んで、バカにしてやりましょう(笑)。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

関連記事
私がB型肝炎を発症したのは、27歳のとき、初ミュージカルの稽古中でした。病気そのものもそうですが、病名を知らない間に報道されて、当時はまだ肝炎という病気に対したくさんの誤解があったため、偏見に直面することになったのです。【体験談】石川ひとみ(歌手)
更新: 2019-09-10 22:10:00
孤独力を身につけることは、家族や友人に頼り切らずに、周りの人たちと適度に交わりながら、充実した人生を送る秘訣だと思います。そのためにも、自分にとってほんとうにたいせつな物事を取捨選択する「人生の片づけ」が必要なのです。【解説】弘兼憲史(漫画家)
更新: 2019-09-10 22:10:00
仕事や子育てをリタイアしたあとは、エンディングに向けて準備する時期だと思います。では、どんな準備が必要で、リタイア後はどんな生きかたがいいのか。 私が出した結論は、60歳からは「手ぶら人生」で行こう、です。【解説】弘兼憲史(漫画家)
更新: 2019-09-10 22:10:00
テレビで話題の“時短家事”の専門家が直伝!「勝手に片づく家」を作る3つの秘策!家事効率がよくなると、「めんどうな家事」も、気軽に、気楽に、ごく短時間で取り組める「楽しい家事」に変わります。【解説】本間朝子(知的家事プロデューサー)
更新: 2019-09-10 22:10:00
どうやったら、物事に動じない強い自分になれますか。そういう質問に対して、私はいつもこのようにお答えします。ぞうきんを持つというのは、掃除をして、身の回りを清浄な状態に整えること。それによっておのずと道が見えてきますから、悩みの解決にもつながるのです。【解説】有馬賴底(臨済宗相国寺派管長 相国寺・金閣寺・銀閣寺住職)
更新: 2019-09-10 22:10:00
私は鍼灸師で、日本で一般的に行われている鍼灸治療のほか、「手指鍼」を取り入れた治療を行っています。手指鍼はその名のとおり、手や指にあるツボを鍼などで刺激して、病気や不調を改善する治療法です。【解説】松岡佳余子(アジアンハンドセラピー協会理事・鍼灸師)
更新: 2020-04-27 10:34:12
腱鞘炎やバネ指は、手を使うことが多いかたなら、だれもが起こす可能性のある指の障害です。バネ指というのは、わかりやすくいえば、腱鞘炎がひどくなったものです。腱鞘炎も、バネ指も、主な原因は指の使いすぎです。痛みやしびれを改善する一つの方法として、「手首押し」をご紹介します。【解説】田村周(山口嘉川クリニック院長)
更新: 2020-03-23 10:16:45
筋肉がこわばると、体を支えている骨格のバランスがくずれて、ぎっくり腰を起こしやすくなります。ぎっくり腰に即効性があるのが、手の甲にある「腰腿点」(ようたいてん)という反射区を利用した「指組み」治療です。この「指組み」のやり方をご紹介します。【解説】内田輝和(鍼メディカルうちだ院長・倉敷芸術科学大学生命科学部教授)
更新: 2020-03-02 10:09:34
慢性的な首のこり、こわばり、痛みといった首の不調を感じたら、早めに、まずは自分でできる首のケアを行うことが大切です。【解説】勝野浩(ヒロ整形クリニック院長)
更新: 2020-02-25 10:06:07
首がこったとき、こっている部位をもんだり押したりしていませんか? 実は、そうするとかえってこりや痛みを悪化させてしまうことがあります。首は前後左右に倒したりひねったりできる、よく動く部位です。そして、よく動くからこそ、こりや痛みといったトラブルを招きやすいのです。【解説】浜田貫太郎(浜田整体院長)
更新: 2020-02-17 10:18:14

ランキング

総合ランキングarrow_right_alt