体重をかけないのでひざが痛くてもできる!
私は、長年の趣味が高じて、10年ほど前からフラダンスを教えるようになりました。
そして7年前のことです。フラダンスの最中に右足をひねってしまいました。ひざが大きく腫れ、痛くて歩くのもつらいので、整形外科を受診したところ、半月板(ひざ関節にある軟骨組織)を損傷していることが判明。手術を受けました。
手術後は痛みが消えて、またフラダンスができるようになりました。ところが2年ほど前から、ひざの奥のほうがズキズキと痛みだしたのです。
痛みが激しいときは、フラダンスも思うように踊れません。階段の下りや正座、しゃがむ姿勢などは、ひざが痛くて躊躇することがありました。
そうして再度、整形外科への通院が始まりました。
根本的な治療というよりは、ヒアルロン酸注射で一時的に痛みを緩和するという処置でした。注射をしてもらうと、いったん痛みは治まりますが、数日後にはぶり返します。
これがずっと続くのかと思うと、憂うつになりました。注射代や通院の負担が大きくなってきたのです。
「なんとかして治したい」と思っていたところ、昨年、友人からYUKARI先生(足の指回しのやり方参照)の話を聞きました。「がんばらずに行うエクササイズで、体調がよくなる」というのです。隣の県でレッスンが開催されるというので、迷わず受講することにしました。
そこで教えてもらったのが、「足の指回し」です。足の小指(第5趾)から親指(母趾)まで1本ずつ大きく回し、そのあとに足首を回したり、かかとを揺らしたりします。力を入れたり体重をかけたりしないので、ひざが痛い私でも安心して行うことができました。
私は、足の指回しを自宅で毎日行いました。主に入浴時に行うのですが、最近では、それ以外のときも、無意識に足の指を回していることがあります。

階段の下りや正座しゃがむ姿勢も問題なし
すると、ありがたいことに、ひざの痛みが軽くなっていったのです。フラダンスをしていても、「あら、今日は痛くならないわ」という日が続き、常にあった違和感も薄れてきました。足の指回しを始めてからは、ヒアルロン酸注射を1回も打つことなく、4ヵ月後には、すっかり痛みが消えたのです。
痛みを気にせず、フラダンスに打ち込めるようになり、こんなにうれしいことはありません。階段の下りや正座、しゃがむ姿勢も、今では全く問題なくできるようになりました。
また、足の形が変わってきたことにも、驚いています。私は以前からO脚ぎみで、まっすぐ立っても左右のひざが離れていました。それが最近、ひざとひざの間が狭まってきたのです。
それと関係しているのでしょうか、姿勢もよくなりました。以前から、ネコ背というほどではないものの、気を抜くと前かがみになりがちでしたが、最近は常にいい姿勢を保てるようになっています。
足首もだいぶ細くなりました。足首の部分にベルトがついた靴をはいたところ、去年は留めるのがやっとだったのに、指が入るほど緩くなっていたのです。
私は今年から、YUKARI先生の許可をいただいて、足の指回しエクササイズを地元で教え始めました。生徒さんの一人は、毎日まじめに足の指を回したところ、持病の腰痛がなくなったと喜んでいます。
足の指回しは、フラダンス教室でも指導しています。フラダンスを上手に踊るには、股関節を緩めて腰の動きをやわらかくすることが大事です。足の指回しを毎日行っている人は、明らかに動きがスムーズになり、ぐんぐん上達していきます。
さて、私の夫も最近、足の指回しを行うようになりました。すると、やはり長年悩んでいた慢性腰痛が改善したそうです。以前は、常に腰をかばって、身のこなしが緩慢でしたが、今は動きが軽やかです。
さらに先日、健康診断で腹囲を測ったところ、前回より2㎝細くなっていたといって喜んでいました。
これからも、自分の体のケアのために足の指回しを続け、周囲の人たちにも広めていきたいと思っています。

身のこなしが軽やか!
ひざや太ももの筋肉や靱帯を緩める(品格ボディアドバイザー YUKARI)
私たちの体は本来、かかとに全体重の約78%がかかるようにできているそうです。しかし、そのバランスを保つ人は少ないのが現状です。つま先寄りに体重がかかると、太ももの裏の筋肉が使われず、骨盤とひざ下をつなぐ筋肉がかたくなってしまいます。
そこで、太ももの裏や、ひざ関節周辺の筋肉や靭帯(骨と骨を結ぶ組織)を緩めて、使われやすくすることが大切です。足の指回しは、足の指を動かすことで、ひざや太ももにつながる筋肉や靭帯を緩めます。足裏のバランスもよくなり、ひざ痛の改善が期待できます。
また、姿勢を整えると腹筋が使えるようになって、おなかが引き締まってきます。