藤巻流・梅干しの作り方
【作り方】
❶梅を流水で洗い、水気を切る。竹串でヘタを取り、水気をふき取る。
❷容器を煮沸消毒し、乾かす。焼酎を入れ、内側全体に行き渡らせ、アルコール消毒する。この焼酎は別のボウルに移す。
❸容器の底に塩を一つかみ振り入れる。
❹②のボウルに梅を適量入れ、転がして焼酎を梅にまぶす。この梅を③に入れ、塩をふる。
❺この行程を梅と塩がなくなるまでくり返す。
❻容器の上に、中ブタ、重石をする(重石は梅と同じ重さくらい)。新聞紙2枚を重ねて紙ブタとし、ひもでしっかり結ぶ。
❼4~5日後に重石の重量を半分にする。10日後には梅酢が上がってくるので、梅の上2㎝ほど残して余分な梅酢を取る。
❽梅雨が明けたら、晴天が4日続く日を見極めて梅を天日に干す。土の上に台を置き、その上にザルをおき、梅を並べる。日中、一度、梅を裏返す。干しすぎるとカラカラになるので要注意。夕方4時ごろ、梅を容器に戻す。
❾再び、容器から梅を出して干す。日中、一度梅を裏返し、取り込まずに夜露に当てる。3日目も同様にする。4日目の朝、つまんで干し加減を見る。果肉が皮からスッと離れる感触があり、皮同士が簡単にくっつくようなら干し上がり。ガラスの瓶に保存する。
サンラータン

【材料】(2人分)
豚薄切り肉…40g
豆腐…1/4丁
ホタテ貝柱水煮…小1/2缶(35g)
春雨…10g
干しシイタケ…1枚
ゆでタケノコ…30g
青菜(コマツナやチンゲンサイなど)…適宜
卵…1個
スープ…{水3カップ、固形スープの素1個}
梅干し…1個
Ⓐ塩・コショウ…各小さじ1/4、
しょうゆ…大さじ1
Ⓑ片栗粉・水…各大さじ3/4
Ⓒ酢…大さじ1/2、ゴマ油…少々
【作り方】
❶豚肉は一口大に切る。
❷豆腐は5mm厚さの色紙切りに、ホタテ貝柱は粗くほぐし、春雨は水で戻して食べやすい長さに切る。
❸干しシイタケは水(分量外)で戻してそぎ切りにし、タケノコは太めの千切りにする。
❹青菜は食べやすい大きさに切る。
❺鍋にスープを熱し、①、②、③とつぶした梅干しを加える。
❻アクを取り除き、Ⓐで調味し、Ⓑでとろみをつける。
❼火を止め、卵を割りほぐして流し入れる。再び火にかけ、Ⓒと④を加え、サッと火を通して仕上げる。
梅ご飯

【材料】(2〜3人分)
米…2合
酒…大さじ1/2
コンブ…5cm
梅干し…小2個
青ジソ…5枚
【作り方】
❶米は炊く1時間前にといでザルに上げる。水加減し、酒とコンブを加えて普通に炊き上げる。
❷梅干しを入れ、15分蒸らす。
❸青ジソは縦半分に切って、ごく細い千切りにし、水にさらす。
❹②のコンブを取り除き、しゃもじで②の梅干しを突き崩しながらご飯をまぜ、
器に盛り、水気を絞った③をのせる。
鶏スペアリブの梅煮

【材料】(2人分)
鶏スペアリブ…12本
しょうゆ…小さじ1/2
サラダ油…大さじ3
煮汁 水…大さじ2、酒…大さじ2
しょうゆ・砂糖…各大さじ1/2
コショウ…少々
梅肉*…小さじ1
サラダ菜…適宜
*梅肉は、梅干しの種を取り除き、皮と果肉をペースト状になるまで包丁で叩いたもの。
【作り方】
❶スペアリブは洗って水気をふき、しょうゆをまぶす。
❷フライパンにサラダ油を入れて熱し、汁気をふいた①を入れてきれいな焼き目をつけ(油がはねるので注意)、油を切る。
❸フライパンの油をふき取り、②のスペアリブを戻し、煮汁を加える。煮立ったら火を弱め、ふたをして5分煮る。
❹ふたを取り、強火にして炒りつける。汁が少なくなってツヤが出たら出来上がり。
❺サラダ菜を皿に敷き、④を盛る。
ポテトサラダ

【材料】(2人分)
ジャガイモ…中3個
ニンジン…1/3本
キュウリ…1/2本
タマネギ…1/4個
フレンチドレッシング…大さじ1/2
マヨネーズ…大さじ5
梅肉…大さじ1/2
・フレンチドレッシングの作り方
酢とオリーブ油を1:3の割合で入れ、塩、コショウ、カラシを少々入れてよく攪拌する。好みで砂糖を少々入れてもよい。
【作り方】
❶ジャガイモは洗って芽を取り除き、中央にぐるりと包丁目を入れ、ポリ袋に入れて500wの電子レンジで5分加熱する。熱いうちに包丁目から皮をむき、5~6mmのいちょう切りにする。
❷ニンジンは薄いいちょう切りにし、ゆでる。キュウリは塩少々(分量外)をふって板ずりし、洗って小口切りにし、水気をふく。タマネギは薄切りにし、塩少々(分量外)をふってもみ、洗って水気を絞る。
❸ボウルに①と②を合わせ、ドレッシングで下味をつける。
❹マヨネーズと梅肉をさっくりと混ぜ、③に入れて和え、器に盛る。
カツオの当座煮

【材料】(2人分)
カツオ…200g
梅干し…1/2個
煮汁 水・酒…各1/2カップ
しょうゆ…大さじ1と1/2
ショウガ(千切り)…30g
【作り方】
❶カツオは2~3cmの角切りにする。
❷鍋につぶした梅干しと煮汁を入れて煮立て、①のカツオを1つずつ入れる。一度に入れると、互いに身がくっつくので要注意。
❸アクを丁寧に取り除き、ショウガを加え、落としぶたをして弱火でコトコト煮る。ときどき鍋をゆすり、汁がなくなるまで煮る。
料理研究家のプロフィール

藤巻あつこ
1921年東京生まれ。梅に魅せられ、梅干しや梅酒づくりのほか、梅を利用した調味料や料理にも造詣が深く、おいしいレシピにも定評がある。『梅干しと漬けものの本 レシピ104』(ルックナゥ)、『はじめての梅干し&梅レシピ』(主婦と生活社)、『梅名人・藤巻あつこ秘伝の梅仕事』(家の光協会)など著書多数。
【材料】
黄熟した梅…1kg
粗塩(梅の18%)…180g
焼酎(35度)…20ml