
全身を脱皮したようにきれいにやせられた
私が香取知里先生と知り合ったのは6年前。子どもどうしが同じ幼稚園に通っていたのです。香取先生のオーラがすごくて、ママ友の間では「何をやっている人だろうね」「エクササイズのレッスンが人気らしいよ」などとうわさしていました。
一方、その頃の私は人生最大に太っていました。妊娠中や産後は太らなかったのですが、育児で会社を辞めてから半年ぐらいで20㎏も体重が増えたのです。身長が150㎝で体重は70㎏。おなかはパーンと張ったビア樽のようでした。
自分の姿を鏡で見ることはなくなり、いつもスッピンで、おしゃれにもまったく興味がありませんでした。体を隠すように髪を長く伸ばし、どちらかというと引きこもりがちな生活を送っていたのです。
それから3年がたち、子どもに手がかからなくなってきて、香取先生のレッスンを受けたいと思うようになりました。香取先生自身が24㎏のダイエットに成功したという話を聞いて、私もやせられるかもしれないと希望が湧いたからです。
こうして香取先生のクラスに参加したところ、最初は運動不足とぜい肉のためにレッスンについていけませんでした。タオルを脚で挟むエクササイズでも、つま先立ちをするとよろよろ。
それでも香取先生に励まされてレッスンを重ねたところ、5カ月ぐらいたった頃にボディラインが変わってきて、ヒップや太ももが細くなったことを実感できたのです。会う人会う人に「やせたね!」と言われるようになりました。

そしてレッスン開始から半年後には、体重が10㎏も減ったのです。
レッスン内容は、エクササイズやストレッチなどさまざまで、私は自宅でもキッチンや洗面所などで、エクササイズを復習していました。
体重については、今はさらに3㎏減って、57㎏になっています。はいていたズボンもウエスト102㎝から68㎝になり、34㎝もサイズダウンしました。
これほど体重が減ると、通常は肉割れが起こったり、肌がたるんだりするものです。ところが私の場合は、肉割れもたるみもまったく起こらず、肌についてはむしろきれいになっていきました。まるで全身のぜい肉だけを脱皮したみたいです。
口唇ヘルペスもピタッと出なくなった
うれしい変化は、体形だけではありません。
私は産後に尿モレが起こるようになり、出かけるときには替えの下着を持ち歩いていました。症状が症状だけに恥ずかしくて、病院にも行けずに困っていました。ところが、香取先生のレッスンを受け始めて2カ月ぐらいで、尿モレがピタッと止まったのです。
ふんどしエクササイズなどを自宅でもやっていたのですが、こうしたエクササイズで尿道や膣に意識を向けられるようになったことが関係しているのでしょう。
それから、腰痛にも悩まされなくなったのです。私の場合は小学生の頃から腰が痛み、整体の先生には「君の体は40代だね」と言われてしまいました。20歳を過ぎてからはぎっくり腰もしょっちゅう起こり、産後は立ったり座ったりするときに体がガクガクでつらい状態でした。
そんな腰痛もぎっくり腰も、今は起こりません。
さらに、疲れたときや生理のときに現れていた口唇ヘルペスもピタッと出なくなりました。口唇ヘルペスはヘルペスウイルスが原因の感染症で、免疫力が落ちたときに唇の周りに水疱が膨らみます。口唇ヘルペスが出ないということは免疫力が上がったということで、エクササイズを続けたことで内臓も強くなったのかもしれません。
フェイスラインもシャープに変化
最近では、顔も変わり始めています。
エクササイズをやるようになって顔が小さくなってきたことは感じていたのですが、ここ1カ月くらいであごのラインがはっきりして、首が細く長くなってきたのです。
私は横から見るとあごと首の区別がつきにくい、いわゆる「あごがない」顔の家系に生まれてきたので、「これは生まれつきでしかたがない」とコンプレックスでした。そんな顔が変わってきたのがうれしくて、長い髪を切ってフェイスラインが見える髪形にしました。
今ではボディラインがわかる服を着て、メイクをして、アクセサリーを着け、どんどん自撮りしてSNSにもアップしています。
子どもが幼稚園時代に知り合ったママ友と、小学校の授業参観で久しぶりに会うと「どうしたの?」「別人みたい」と声をかけられます。同性に褒められるようになったことで、自信も湧いてきました。
目標はあと7㎏減。そのために、これからもエクササイズを続けていくつもりです。
脂肪を燃焼できるような体質になる(日本歯科大学附属病院総合診療科 准教授・顎関節症診療センター長 原 節宏)
タオルを脚で挟むことをきっかけとして体の軸が整うと、日常生活の何気ない動作が大きくなります。そして、脂肪を燃焼できるような体質になり、体形やフェイスラインを変化させる持続的な効果が期待できるようになるのです。即時的な効果については、エクササイズによってむくみ(浮腫)が解消されるからです。
吉岡さんが小学生の頃から腰痛に悩まされていたのは、筋膜がこわばっていたことと関係があるかもしれません。小学校低学年でもあごの不調を訴えるお子さんが来院されるのですが、そのほとんどは筋膜のこわばりが原因で、あごの周囲だけでなく首や肩もこわばっています。そういったお子さんは、確かに姿勢の悪さや落ち着きがないことが目立ちます。しかし、「いい姿勢をしなさい!」「じっとしていなさい!」といった無理やりな生活指導をすることはかえって筋膜をこわばらせて、ストレスが増してしまい逆効果です。筋膜を緩めることを視野に入れて、ストレッチ体操を時間をかけて行うように私たちは指導しています。