クチコミで人気がじわじわ上昇し生産が追いつかない
「薬の効きにくい高血圧が、劇的に改善」「強い便秘薬を飲まないと出なかった便秘が、すっきり解消」「おいしく食べながら、らくにやせられた」
そんな体験者が続々と現れ、大ブームになっている食品をご存じでしょうか。
その食品とは「干しブドウ酢」。名前のとおり、干しブドウを酢に漬けて作る、とてもおいしい自然食品です。これまでに『安心』でご紹介したほか、テレビ(NHK『あさイチ』2017年)でも取り上げられてから、大人気になっています。
この干しブドウ酢を考案したのは、ドライフルーツ店を経営する外川みさ子さん・和美さん親子。
お二人のお店「どらいふるーつ」は、富士山の麓の有名な観光地、「忍野八海」にあります。
世界文化遺産の構成資産にもなっていることから、国内外から多くの観光客が訪れるこの地で、大勢の人のお目当てになっているのが、同店の干しブドウ酢(商品名は「酢漬けのぶどう」)なのです。
「干しブドウを酢に漬ける」。誰もが考え付きそうで、誰もやっていなかったこのアイデアを形にしたところ、「とってもおいしい」「軟らかくて食べやすい」と大評判に。
食べたお客さんからは、体によかったという声が続々と届いているそうですが、考案者であるお二人にも、いいことがたくさんあったとか。そこで、干しブドウ酢について気になるあれこれをうかがってみました。
まず、干しブドウ酢が誕生したきっかけから。
「20年ほど前、私がおみやげ物店に勤めていた頃、干しブドウを大量に買ったお客さまがいました。理由を聞くと、『干しブドウに酢をかけて食べると、血圧にいいよ』と、医師に言われたというのです」(みさ子さん)
それまで、干しブドウを試食してもらうのに、そのままでは芸がないと、赤ワイン漬けを出していたというみさ子さん。聞いた話をヒントに、すぐ酢漬けに切り替えたそうです。
当時は、食べ方の提案として酢漬けを試食してもらい、売るのは普通の干しブドウでしたが、お客さんから「この酢漬けを売ってほしい」と言われて、商品化を決意。8年前から、現在の店舗で干しブドウ酢を売るようになりました。
さまざまなおいしいドライフルーツを扱うお二人のお店ですが、いちばんの人気は、やはり干しブドウ酢。観光に来て買った人が全国に持ち帰るので、おいしさが口コミで広まり、売り上げは右肩上がりとか。
「特に昨年は、製造と発送に追われてうれしい悲鳴でした」(和美さん)
同店では、干しブドウ酢を丁寧に手作りしているため、大量生産はできません。そのため、一時は生産が追いつかない状態になったほどです。
「たいへんご迷惑をおかけしました。今は、お電話でのご注文のみ再開しています。お店で作っている干しブドウ酢の材料は、干しブドウ、リンゴ酢、ハチミツのみです。
材料の配合は企業秘密ですが、ご家庭でも簡単に作れるレシピを、『安心』編集部さんが考案してくださっていますので、ぜひ作ってみてください(干しブドウ酢の作り方参照)。
酢とハチミツの割合を調整し、好みの味の漬け酢を作った後、干しブドウを漬けるのがポイントです」(和美さん)
すごい人気ですが、その秘密はどこにあるのでしょうか。
一つは、酢とハチミツを吸ってふっくら軟らかくなった、干しブドウのおいしさでしょう。口の中でプチッとはじけて、自然の甘味とさわやかな酸味が広がるのは、普通の干しブドウにはない味わいです。
加えて、さまざまな健康効果が得られることも、人気の秘密のようです。

大人気商品の「酢漬けのぶどう」
血糖値と血圧が正常値に低下!
売れ行きが伸び、リピーターも増えるに従って、「食べていたらこんなにいいことがあった」という報告も、次々に舞い込むようになりました。
「つい最近も、血圧が劇的に改善したという男性がみえました」(和美さん)
その男性に、お話を伺ってみました。
Iさん(44歳)は、健康診断で、最大血圧が165㎜Hg、最小血圧が120㎜Hgあることがわかり、降圧剤を飲み始めましたが、なかなか下がりませんでした(正常値は、最大血圧140㎜Hg未満、最小血圧90㎜Hg未満)。
そこで、干しブドウ酢をヨーグルトに入れて、毎朝とり始めたところ、しだいに血圧が下がってきて、最大血圧が130㎜Hgになったそうです。
それでも、最小血圧が下がりにくく、なかなか110㎜Hgを切れなかったので、今度は奥さまのアイデアで、干しブドウ酢を入れたヨーグルトに、タマネギのスライスも加えて食べるようにしました。
すると、相乗効果が現れたのか、みごとに最小血圧も下がり、最近は、最大血圧120㎜Hg、最小血圧80㎜Hgという、理想的な数値を維持できているそうです。
「こっそり薬を飲むのを休んで人間ドックを受けてみましたが、まったく異常なし。ときに薬を忘れても血圧は上がらないので、干しブドウ酢の効果はすごいと思っています。たぶん、次回の受診で減薬してもらえるでしょう」と、Iさんはうれしそうに語ってくれました。
ほかにも「試してよかった!」という声が多いのが、便秘です。
「先日は、20年以上、病院でもらう便秘薬を飲まないとお通じがなかった高齢の女性が、干しブドウ酢を食べるようになったら、薬なしで毎日スッキリ出るようになったそうで、とても感激していました」(みさ子さん)
お通じがよくなりスルスルやせた!
「私自身、干しブドウ酢を食べ始めて、いいことがたくさんありました。その第一は、大幅にダイエットできたことです」(和美さん)
干しブドウ酢を食べていたら、23kgもの減量が、らくにできてしまったのです。
事の起こりは数年前。テレビで芸能人のダイエット特集をやっていて、あるタレントさんが、「赤ワイン入りヨーグルトでやせる」という企画を見たことでした。
お酒の飲めない和美さんは、赤ワイン代わりに、干しブドウ酢を混ぜたらいいのでは?と思い付きます。
「でも私、実は、干しブドウも乳製品も嫌いなんです」と、意外な告白をする和美さん。
それでも、干しブドウ酢なら食べられるので、乳製品の中で唯一食べられるアロエヨーグルトに、10粒の干しブドウ酢を混ぜて、1日1回、昼食の前に食べ始めました。やったのはそれだけで、食事量は以前と全く同じだったそうです。
「もともとすごく食べるほうで、食事を減らすなんて、まったく考えませんでした。
ただ、干しブドウ酢入りヨーグルトを食べた後は、野菜料理(サラダや煮物など)を食べてから、おかずとごはん、という順番にしました」(和美さん)
これも、テレビでタレントさんが言っていたことを参考にしたとか。朝と夜は干しブドウ酢入りヨーグルトを食べませんが、野菜から食べ始めることだけは心掛けました。
すると、3ヵ月過ぎたころから、急にものすごく便通がよくなり、多いときは1日に4回も、健康的な便が気持ちよく出たそうです。
「それとともに、体重がスルスルと減り始めました。最初のうちは1日2㎏くらい減って、毎日、体重計に乗るのが楽しみでした」(和美さん)
減り方のペースは、しだいにゆるやかになったものの、食事量を減らさず、何も苦労しないで、半年で10kgの減量に成功。以後もジワジワとやせて、気が付くと23kgもやせていたというのです。
「本当に、生まれて始めてやせたんです! 食べる量を減らさなくていいし、面倒でもないので、無理なく続けられたのが、成功の秘訣でしたね」(和美さん)
もともと1日1回は便通があったという和美さんですが、「今思うと、それでも便秘だったのだと思います」とのこと。
お客さんの中には、もっとがんこな便秘が、干しブドウ酢入りヨーグルトで改善した人も、たくさんいるとのこと。
「20年以上もひどい便秘に苦しめられ、病院に行かないと出ないというお客さまもいました。たまたま旅行でここへいらして、雑談でそんな話を聞いたので、『ヨーグルトだけ買って、今日からホテルで食べて!』とお勧めしたら、後からわざわざお電話をくださって、『二十何年ぶりに自然な便通があって、爽快です!』とおっしゃっていました」(みさ子さん)
和美さんがみるみるやせるのを見て、みさ子さんも干しブドウ酢入りヨーグルトを食べ始めました。腸にいいというヨーグルト1パックに、同じく干しブドウ酢10粒を混ぜて、昼食前に食べ始めたのです。
すると、55kgあった体重が、食事や生活を変えずに、1年で10kg減って45kgに。母子そろって大幅減量に成功です。
二人とも、現在はそのときより3kgほど増えていますが、自覚的には今がベスト体重。干しブドウ酢入りヨーグルトを食べ続けているおかげか、体重が元に戻ることもないそうです。

左:干しブドウ酢入りヨーグルトを食べる前のお二人
右:お二人ともすっきりスリムに!
免疫アップを実感!肌荒れも一掃!
「ダイエット以外にも効果がありました。私は現在43歳ですが、一昨年、市の健康診断で初めて骨密度を測ったら、骨年齢が24歳と言われたんです。骨の年齢でも『若い』と言われると、うれしかったですね」と和美さんは笑います。
高齢のお客さんで、干しブドウ酢入りヨーグルトを勧めたところ、骨粗鬆症(カルシウムの不足によって骨がもろくなる病気)が改善した人もいるそうです。
「毎日、骨粗鬆症の薬を飲んでいるというおばあちゃんに勧めてみたんです。そしたら後日、病院から電話をくれて、『先生から、骨粗鬆症の薬をやめていいと言われたの。先生に何かしてるか聞かれたんだけど、この前、教えてもらったあれのおかげかしらね』と、すごく喜んでくださったんですよ」(みさ子さん)
ほかにも、「干しブドウ酢を食べていてよかった」と実感することが、たくさんあるそうです。
「私は今68歳で、本来なら、年とともに免疫力(病気に対する抵抗力)が落ちると思うんですが、いつカゼをひいたか覚えていないほど、もう何年もカゼをひいていません」(みさ子さん)
「私はアレルギー体質で、以前は、月に1回くらい、扁桃腺が腫れて熱を出していました。それがピタリとなくなったんです」(和美さん)
それにしても、お二人とも肌がきれいで若々しく、実年齢を聞くと驚くほどです。
「私は肌も弱いんです。以前は、特に生理前には顔がボコボコになるくらい荒れていましたが、それもなくなりました」(和美さん)
干しブドウ酢で便通がよくなるにつれ、肌がどんどんきれいになってきたそうです。
健康診断でも、検査結果に一つも異常がなく、体調も絶好調というお二人。干しブドウ酢が、健康づくりに幅広く役立っているようです。
医師推奨!高血圧や動脈硬化の予防、むくみの解消にも役立つ成分が含まれる(里見英子クリニック院長 里見英子)
干しブドウには、さまざまな栄養素が含まれていますが、注目すべき点は、鉄分が豊富に含まれていることではないでしょうか。その量は、プルーンの約2倍だとか。
このほか、干しブドウには、鉄の吸収を促進したり、活性酸素を除去したりする銅や、体内の余分なナトリウムを排出し、高血圧や動脈硬化の予防、むくみの解消にも役立つカリウム、骨や歯を強くするカルシウムやマグネシウムといった栄養素も含まれています。
また、ブドウには、アンチエイジングや美肌効果が期待できるポリフェノールが含まれていることは、皆さんよくご存じだと思います。
普段はブドウの皮を食べない人も、干しブドウなら、ポリフェノールの宝庫である皮ごと食べることができます。赤ワインもいいけれど、アルコールが含まれていない分、干しブドウのほうが、より健康的です。

超簡単!「干しブドウ酢」の作り方がわかる最新刊ムックが発売中!
忍野八海で人気のお店「どらいふるーつ」