解説者のプロフィール

五十嵐ゆかり(いがらし・ゆかり)
ゆるく気軽に取り入れられるグルテンフリーレシピや、減塩でもおいしく作れる料理のコツなど、日々の暮らしに取り入れやすい健康レシピを提案している。
美容や健康にうれしい要素を取り入れたレシピを得意とする。
企画、レシピ・商品開発、執筆、メディア出演、講演、イベント出演、料理教室など、多方面で活動中。
著書に『食材の栄養素を最大限に引き出す便利帖』(永岡書店)などがある。
●五十嵐ゆかりオフィシャルブログ
https://lineblog.me/igarashiyukari/
タマネギの有効成分もしっかりとれる
私は料理研究家として、いろいろな食材のレシピ開発に日々取り組んでいます。
今回ご紹介する「タマネギジャム」は、その中でも好評のレシピ。
タマネギが苦手な人でもおいしく食べられるのが、人気の秘訣です。
タマネギジャムは、タマネギをしっかり炒めて作るので、辛味や刺激はなくなり、甘味が引き出されます。
そこに酢を加えることで、甘さと酸味のバランスがよくなります。
そのまま食べてもおいしいですし、普段のお料理に少し足すだけで、うま味が加わって、よりいっそうおいしくなります。
また、保存がきくので、作りおきしておけば、好きなときに使えます。
作り方は、基本的にはタマネギを焦こがさないように根気よく炒めるだけ。
焦がしてしまうと味が悪くなるので、ときどき様子を見ながら、焦がさないように炒めるのが、失敗なく作るためのコツです。
スライスして冷凍しておいたタマネギを使用して作ると、多少は炒める時間を短縮できます。
なお、タマネギジャムのように、あめ色になるまて炒めても、タマネギの有効成分は変わらないそうです。
ですから、タマネギの辛味が苦手なかたでも、タマネギジャムなら、おいしくタマネギの有効成分をとることができるでしょう。
ぜひ、作ってみてください!
タマネギジャム お勧めの活用法
●コンソメスープと合わせて、バゲットとチーズをのせてオーブンでこんがり焼くと、簡単オニオングラタンスープに!
●クリームチーズと一緒にパンにのせて。
●オリーブ油、塩、コショウと合わせて、食べるドレッシングに。
●煮込みソースやパスタソース、スープの隠し味に。味に深みが出ます!
「タマネギジャム」の基本の作り方
●材料(作りやすい分量)
タマネギ……3個
バター(有塩)……30g
酢……大さじ2
きび砂糖……大さじ1
※酢は、米酢、リンゴ酢、ホワイトビネガー、赤ワインビネガー、バルサミコ酢がお勧め。
※きび砂糖がない場合は、普通の砂糖を使用してもよい。他に、ハチミツ、メープルシロップ、てんさい糖、ココナッツシュガーなどもお勧め。

1.タマネギは外皮をむいて薄くスライスする。

2.フライパンにバター、タマネギを入れて中火で熱する。

3.タマネギがあめ色になるまで40分ほど炒めたら、酢ときび砂糖を加えて混ぜる。

4.粗熱が取れたら煮沸消毒した保存瓶に入れ、冷蔵庫で保存する。冷蔵庫で2週間保存可能。
※冷凍保存もできる。その場合は1ヵ月保存可能。自然解凍して使用する。
「タマネギジャム」おいしい活用レシピ
タマネギジャム入りポテトサラダ

●材料(作りやすい分量)
ジャガイモ……2個
パセリ……適量
オリーブ油……大さじ11/2
酢……小さじ2
タマネギジャム……40g
塩、コショウ……各適宜
パルメザンチーズ……大さじ1
●作り方
①ジャガイモの皮をむき、ひと口大に切る。パセリは粗みじん切りにする。
②ボウルにジャガイモを入れてラップをし、600Wの電子レンジで5分ほど加熱して火を通す。温かいうちに半量をつぶし、オリーブ油、酢、1/3量のタマネギジャムを加えて混ぜ、塩、コショウで味を調える。
③器に盛り、残りのタマネギジャムをのせてパルメザンチーズを振り、パセリを散らす。
チキンソテー タマネギジャムソースのせ

●材料(2人前)
タイム……2本
鶏もも肉……1枚(250g)
すりおろしニンニク……小さじ1/2
塩……小さじ1/4
黒コショウ……小さじ1/4
タマネギジャム……30g
付け合わせの野菜……適量
●作り方
①タイムはみじん切りにする。
②鶏もも肉にフォークで細かい穴を開け、ニンニクをすり込んだら、塩と黒コショウを全体に振る。
③フライパンに②を皮を下にして入れ、中火で焼く。皮がパリッとしたら、ひっくり返して裏面も焼く。
④鶏肉に火が通ったら取り出し、フライパンに残った肉汁に①とタマネギジャムを入れて混ぜ合わせる。
⑤鶏肉を1.5~2㎝幅に切り分けて器に盛り、④のソースをかけ、野菜を添える。