
頻繁に起きていた片頭痛も消えた
私にはひざ痛の持病があり、7年前から、田園調布長田整形外科でひざと腰のリハビリを続けています。
2年前からは、リハビリの中で教えてもらった、指ヨガもしています。
手を触るだけの指ヨガは、いつでもどこでもできるのがいいところ。今ではすっかりクセになって、テレビを見ているときや、病院の待合室で順番を待っているときなど、手持ちぶさたのときには無意識に指や手のひらをもんでいます。
そのおかげでしょう、右ひざの具合が悪いために、階段を降りるときにひざがガクッとなって怖かったのですが、いつの間にか消えました。
足腰がちょっと痛いなと感じたとき、指ヨガをするとすぐ楽になるので、ずいぶんと助かっています。
また、以前は朝起きたときに片頭痛が頻繁に起きていたのですが、この頃では頭が痛いということもありません。これも指ヨガの効果でしょう。
指を触るだけで体調がわかる
毎日指ヨガで手指をもみほぐしていると、自分では気づかなかった体の変化に気づかされることもあります。
例えば、親指や小指に痛みがあったとき、指ヨガのインストラクターさんに、「足が疲れているんじゃないですか?」と言われました。確かに、そのときは忙しくて外出が続いていたときでした。
また、手のひらの上のほうに痛みがあったときは、「胃の調子が悪いのでは?」と言われました。そういえば、数日前から考え事をしていたので、胃に負担がかかっていたのかもしれないと、ちゃんと思い当たる節があるのです。
私は82歳になりますが、忙しい娘に代わって、娘の家族の食事の支度もしています。体を動かすのが難儀になるのがいちばん困るので、指ヨガで体調管理ができるというのはたいへん助かります。
指ヨガで手のひらを押して痛みがあるときには、胃腸に負担をかけないように、料理の味付けが薄い段階で私の分だけ取り出して、その後にしっかり味付けをします。
これも、指ヨガで自分の体の状態がわかるからできることでしょう。

手持ち無沙汰のときは指ヨガをするのが習慣
手をもむことで体調を管理できる(田園調布長田整形外科院長 長田夏哉)
ひざ痛の場合には、ひざの反射区に相応する親指の付け根を重点的にもむといいでしょう。
指ヨガのよさは、自分で手をもんで、体調の変化に気づけることです。押してみて痛みがある場合は、対応する体の働きが落ちている可能性があります。速水さんは、胃の反射区を押して痛みがあれば、胃腸に負担をかけないよう、料理に注意を払っておられます。指ヨガを健康管理に役立てておられるすばらしい例です。

おさだ なつや
1993年、日本医科大学卒業後、慶應義塾大学整形外科教室入局し整形外科専門医として研鑽を積む。主流医学に没頭するが、ごく自然な流れで全体性への視点を育み、ボディ・マインド・スピリット視点のトータルヘルスケアについても研鑽を深める。2005年、田園調布長田整形外科を開院。 クリニック診療に加えてトータルヘルスケア・氣づき・教育・啓蒙の講演、講座を国内各地で開催。著書に『体に語りかけると病気は治る』(サンマーク出版)など。