MENU
【かかとのガサガサ・ひび割れ】つるつるを取り戻すセルフケア

【かかとのガサガサ・ひび割れ】つるつるを取り戻すセルフケア

かかとの荒れ(ガサガサかかと)は、「加齢によるものだからしかたがない」と諦めたり、「生活には支障がないから」と放置したりしている人が多いのではないでしょうか。実はこれらはすべて誤りです。【解説】高山かおる(埼玉県済生会川口総合病院皮膚科主任部長)

体のバランスのくずれでガサガサかかとになる!

ある民間調査会社が約1万1000人の男女に行ったアンケート調査によると、気になる「足についての悩みやトラブル」の1位は、なんと「かかとの荒れ(かさつき、ひび割れ)」でした。
しかし、気にはなっても、かかとの荒れ(ガサガサかかと)は、「加齢によるものだからしかたがない」と諦めたり、「生活には支障がないから」と放置したりしている人が多いのではないでしょうか。

実はこれらはすべて誤りです。
私のフットケア外来に来た患者さんの中には、ガサガサかかとが治った人がたくさんいます。

そして、ガサガサかかとを放置すると、全身の不調につながっていくのです。
ガサガサかかとを招く要因は、大きく分けて3つあります。

最大の要因は、かかとに体重がかかりすぎて、角質が厚くなってしまうことです。
足裏の面積は、両足を合わせても全身の表面積の2%しかありません。

この狭い面積で全体重を支えるために、足の甲の部分の骨格は土踏まずを頂点に弓なりに連なっており、かかと、親指のつけ根、小指のつけ根の3カ所に体重を分散しています。
この3点を結んだ弓状のラインを「足のアーチ」と言います。

足のアーチは、全身の体重を無理なく支えると同時に、着地時の衝撃を吸収し、全身のバランスを維持するなど、重要な役目を果たしています。
ところが、ガサガサかかとの人は、足のアーチのうち、かかとに過度な体重がかかっています。

これは「かかと体重」と言われます。
表皮にある角質層には、外部から過度な刺激を受けると厚くなる性質があります。

つまり、体のバランスがくずれてかかと体重になると、かかとの角質層が厚くなり、ガサガサかかとになるのです。
第2の要因は、新陳代謝の衰えです。

もともと足裏の皮膚は、体重を支えるために角質層が厚くできていますが、健康な状態であれば、一定の周期で皮膚の細胞が生まれ変わります。
角質層が厚くなる前に新しい皮膚ができ、古い角質は自然にはがれていきます。

しかし、新陳代謝に必要な栄養を送る末梢血管の血流が悪くなると、新陳代謝が乱れて、かかとの角質が厚く、ガサガサになってしまいます。
特に、足の疲れ、むくみ、冷えが慢性化している人は、足の血行不良から、新陳代謝も衰えている可能性が高いといえます。

第3の要因は、誤った足のお手入れです。
足のケアを怠っても、軽石などでこすり過ぎても、角質は厚くなります。

また、水虫などの病気が原因で、かかとが厚くガサガサになることもあります。
こうして見ると、ガサガサかかとは、単に肌の乾燥や老化の問題ではありません。

足の機能の衰えや、姿勢や歩き方の悪いクセなど、さまざまな問題が関係していることがわかります。
体のバランスがくずれたり、代謝や血流が悪化したりすると、かかとに現れるわけです。

ガサガサかかとは見逃してはならない、体からのサインなのです。
ですから、ガサガサかかとを改善するには、自分の足の問題点を見極めたうえで、適切なケアを行うことが必要になってきます。

太もも裏をほぐすと足のバランスが整う

今回は、ガサガサかかとを招く最大の要因である、かかと体重を改善する方法をご紹介します。
最近、私がガサガサかかとの人によく勧めているのは、太ももの裏側、ハムストリングスと呼ばれる筋肉を伸ばす「もも裏伸ばし」です。

太ももとかかとは、足の中でも離れていて関連が薄そうですが、ガサガサかかとに悩む人の多くは、太もも裏の筋肉が固まっていることが多いのです。
太もも裏の筋肉は、日常生活ではあまり使うことがなく、特に衰えやすい箇所です。

ここの筋肉が衰えると、体重を支えるバランスがくずれ、かかと体重になりやすくなります。
下半身の血流を促進するという点でも、太もも裏の筋肉をほぐすことは意味があります。

もも裏伸ばしは、上の写真のようにイスに腰かけて右足、左足と交互に足を伸ばして行います。
この姿勢になると、太ももの裏がほぐれていく感じがあると思います。

また、かかと体重の人は、足指の力が低下しているケースが多々あります。
足指に力が入らないため、かかとに重心が偏るわけです。

足指を鍛えるには、「足指グーパー」や、足指を1本ずつもみほぐしたあと、足指の間に手の指を入れて強く握り、足首を大きく回す「足握手」などが有効です。
足指を鍛えるだけでなく、指や足首の柔軟性を高め、足先の血行をよくします。

日々のお手入れも大切

日常の足のお手入れもたいせつです。
毎日の入浴時に石けんをよく泡立てて、手ですみずみまで洗って清潔に保つことが基本。

足を洗ったあとは水分をよく拭き取り、保湿効果のあるハンドクリームをやさしくすり込んでおきましょう。
ガサガサかかとを治すことは、健康寿命を伸ばすことに直結します。

高齢になっても自分の足で元気に歩けるよう、足のケアをしっかり行ってください。

解説者のプロフィール

高山かおる(たかやま・かおる)
済生会川口総合病院皮膚科主任部長、東京医科歯科大学附属病院臨床准教授。
1995年、山形大学医学部卒。
日本の大学病院では稀有な皮膚科のフットケア外来を開局する。
難治性の巻き爪、陥入爪、肥厚爪、タコ、ウオノメなどの疾患を抱える患者に対して、トラブルの根治を目指した、原因の追及、診察、専門治療のほか、セルフケアの指導を行う。
フットケア師によるフットケア、オーダーメイドのインソール作製などによる免荷療法など、それぞれの専門家と連携を取りながらの保存的治療も積極的に導入している。
専門は、接触性皮膚炎、フットケア、美容。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

関連するキーワード
関連記事
顔をさすると、全身もポカポカと温まってくるので、冷え症の改善や体温アップにも効果的です。さらに、免疫力の向上も期待できます。白血球やリンパ球の数、NK活性など、免疫力を示す指標はいろいろありますが、それら以上に、顔は免疫力の状態を表すパラメータだと私は考えています。【解説】帯津良一(帯津三敬病院名誉院長)
更新: 2019-12-16 10:04:15
正座あおむけやその他のポーズを毎日行うと、肋骨の位置が上がり、それに伴って内臓も元の位置へ戻りやすくなります。すると、ポッコリ下腹やわき腹の肉のだぶつきが解消し、胃腸の調子も整い、肩や首のこりが解消します。【解説】チンパン(ブリージングストレッチ指導講師・ブリージング整体師)
更新: 2019-09-10 22:10:00
下腹ぺたんこポーズを始め、5日目ぐらいから、後傾していた骨盤がまっすぐ起きてきた感覚がありました。それとともに、以前のように歩いていてもスカートがクルクルと回らなくなったのです。股関節の痛みもほとんど気にならなくなり、ヒップアップ効果もあったようです。【体験談】野中康子(仮名・自営業手伝い・54歳)
更新: 2019-09-10 22:10:00
骨盤のゆがみを最も簡単に解消できるのが「下腹ぺたんこポーズ」です。骨盤と肩甲骨を締めた姿勢で腹式呼吸をしながら圧をかけることで、たった1ポーズで、骨盤と肩甲骨のゆがみと開きを改善する「姿勢矯正」、インナーマッスルを鍛えて体の軸を取る「体幹トレーニング」ができます。【解説】波多野賢也(美容整体サロン・アクアヴェーラ代表)
更新: 2019-09-10 22:10:00
家でも「おなかこすり」を毎日続けた結果、肩の痛みは日を追うごとに軽くなり、8ヵ月後には腕が真上に上げられるようになりました。体重は変わっていませんが、ずいぶんやせたように見えます。肌もしっとりして、化粧ののりがよくなりました。本当にすごいセルフケアです。【体験談】山崎尚子(会社員・52歳)
更新: 2019-09-10 22:10:00
私は鍼灸師で、日本で一般的に行われている鍼灸治療のほか、「手指鍼」を取り入れた治療を行っています。手指鍼はその名のとおり、手や指にあるツボを鍼などで刺激して、病気や不調を改善する治療法です。【解説】松岡佳余子(アジアンハンドセラピー協会理事・鍼灸師)
更新: 2020-04-27 10:34:12
腱鞘炎やバネ指は、手を使うことが多いかたなら、だれもが起こす可能性のある指の障害です。バネ指というのは、わかりやすくいえば、腱鞘炎がひどくなったものです。腱鞘炎も、バネ指も、主な原因は指の使いすぎです。痛みやしびれを改善する一つの方法として、「手首押し」をご紹介します。【解説】田村周(山口嘉川クリニック院長)
更新: 2020-03-23 10:16:45
筋肉がこわばると、体を支えている骨格のバランスがくずれて、ぎっくり腰を起こしやすくなります。ぎっくり腰に即効性があるのが、手の甲にある「腰腿点」(ようたいてん)という反射区を利用した「指組み」治療です。この「指組み」のやり方をご紹介します。【解説】内田輝和(鍼メディカルうちだ院長・倉敷芸術科学大学生命科学部教授)
更新: 2020-03-02 10:09:34
慢性的な首のこり、こわばり、痛みといった首の不調を感じたら、早めに、まずは自分でできる首のケアを行うことが大切です。【解説】勝野浩(ヒロ整形クリニック院長)
更新: 2020-02-25 10:06:07
首がこったとき、こっている部位をもんだり押したりしていませんか? 実は、そうするとかえってこりや痛みを悪化させてしまうことがあります。首は前後左右に倒したりひねったりできる、よく動く部位です。そして、よく動くからこそ、こりや痛みといったトラブルを招きやすいのです。【解説】浜田貫太郎(浜田整体院長)
更新: 2020-02-17 10:18:14

ランキング

総合ランキングarrow_right_alt
get_app
ダウンロードする
キャンセル