周囲に対する気持ちを変えるだけで、どんな状況も最適な状況に変わる――これは、物理学をヒントに見い出した、厳然たる事実です。
「素粒子」という言葉を聞いたことはありませんか。
これは物質を構成する最小単位です。
私たちの体を含めたあらゆる物質は素粒子で構成され、素粒子によって空間は連続的に広がっているというのが、従来の物理学の考えでした。
これに異を唱えたのが、ノーベル賞学者の湯川秀樹博士です。
博士は、素粒子が「素領域」という泡のような入れ物の中に入っていることを、理論的に提唱しました。
泡の配置は不連続で、少し配置が変わるだけで、泡と泡の間を素粒子が行き交う際のエネルギーの伝わり方が変化します。
ところで、素粒子は物理的な力(重力や電磁力など)によって、素領域から別の素領域へと遷移します。
では素領域は何によって動いているかというと、実は「愛」や「情」ではないかと考えるのが、素領域理論のポイントです。
そして、愛や情が作用するということは、素領域1つひとつには「霊」的要素があり、素領域の全集合は「神」といえるのではないか。
素領域どうしの関連性は「神意」によるものといえるのではないか――というのが、素領域理論による、この世界の捉え方です。
素領域に愛を送ると、神意によって、素領域の配置が最適化します。
それによって、運命も、人間関係も、人生すべてが一変するのです。
「愛の気功」を実践するための5大ポイント
1「進んで損をする」
弱い人、最も損なクジを引いた人から順に、神様は助けてくれます。
例えば、スーパーでは賞味期限ができるだけ短いものを買いましょう。
電車やバスは最後に乗り、最後に降りましょう。
こんなことでも、続けるうちに何かが変わり、ある日「世界はこんなふうに回っているんだ」と気づくはずです。

2「毎朝、合掌する」
自分という存在は、神から身体を与えられている存在です。
合掌は、身体への感謝を忘れないための行為です。
身体に意識を向けるという点では、誰かの重い荷物を持ってあげたり、手を差し伸べたりするのも同じです。
余計なことを考えずに身体を使っていると、状況が変化していきます。

3「人を見たら神様と思う」
人と人の間には、神様がいます。
神様を通して人を見ると、どんな人も神様になり、いい人になります。
もし、目の前の人が悪魔に見えたとしても、それも神様の取り計らいです。
神様だと思えば、どんな人でも自然とたいせつに思えます。
そうすると、悪いことは決して起きません。

4「愛されていると信じ切る」
自分が愛されていないのに、何かを愛そうとするのは困難です。
神様から、お天道さまから、あるいは世界じゅうの人から、こんなに自分は愛されているのだと、勝手に信じ切ることです。
「愛する」と「愛される」は対です。
どちらがなくなっても持続は難しいですが、両方あれば永続できます。

5「あるがままで過ごす」
愛そうとか愛されようとか努力していたのが、いつの間にか「あるがまま」の愛になるのが、愛の気功の真髄です。
誰か(何か)と時空を共有し、ただここに「ある」だけ。
それこそが最上の愛の形です。
自分がここにいること自体が愛だと気づくと、人も、犬も、山も海も、皆同じ愛の存在だと実感できます。

解説者のプロフィール
保江邦夫
1951年、岡山県生まれ。74年、東北大学理学部卒業。76年、京都大学大学院理学研究科博士課程後期課程中退。78年、名古屋大学大学院理学研究科博士課程後期課程修了。スイス・ジュネーブ大学理論物理学科講師、東芝総合研究所研究員を経て、現職。大東流合気武術佐川幸義宗範門人。『ありのままで生きる』(マキノ出版・共著)、『人を見たら神様と思え—「キリスト活人術」の教え』(風雲舎)、『ついに、愛の宇宙方程式が解けました』(徳間書店)など著書多数。