季節の食材を使って簡単ローマリネ
ローフードの基本の3ステップ「切る」「和える」「盛りつける」だけで簡単に作れるのが、ローマリネ。
切るときのポイントは、食材の皮をできるだけむかないこと。
皮の近くに栄養が詰まっているので、食べられそうな皮はむかず、丸ごと食べます。
また、ごぼうやれんこんなどのあく抜きも行いません。
あくを抜くと、口当たりはよくなりますが、栄養分が流れてしまいます。
苦味や渋味といったあくは、バランスを取れる食材を合わせて味つけを工夫すれば、おいしくいただけるのです。
基本のマリネ液は、オリーブオイルとしょうゆだけ。
「味が単調になるのでは?」と思われるかもしれませんが、しょうがやにんにく、セロリ、大葉、レモンなど、はっきりした味のものも使います。
食材の組み合わせしだいで、まったく違う味になり、毎日飽きずに食べられるのでご安心ください。

上手に和えると食材どうしが喜び合う
和えるときのポイントは、一度に全部の食材を入れるのではなく、硬い食材や、マリネ液を染みこませたい食材から順番に入れていくことです。
果物など水分の多いものは、最後に入れるようにしましょう。
おいしく味をなじませるためには、混ぜすぎないことも大事。
ローマリネを作り続けていると、混ぜたときに食材どうしが喜び合っているタイミングがわかるようになります。
そこで混ぜるのをやめると、食べたときに「最高においしい!」と感じることができるでしょう。
混ぜすぎると食材が疲れたようにくたっとしてしまうので、食材どうしが気持ちよさそうな状態でいられることを心がけてください。
盛りつけるときは、彩りよく配置して、目でもお料理を楽しみます。
ローマリネは、食材そのものの味や食感を生かしています。
食べたときに、口の中でおいしいハーモニーが生まれるのを楽しみましょう。
柿と菊いものマリネの作り方


【材料】(3~4人分)
柿…1個(皮をむいて、小さ目の乱切り)
菊いも…3個(薄くスライス)
長いも…5cm(細切り)
みょうが…2個(みじん切り)
大葉…8枚(5mm幅くらいの細切り)
オリーブオイル…大さじ1
しょうゆ…大さじ1/2

【作り方】
❶基本のマリネ液に、菊いも、長いもを入れて和える。

❷みょうが、大葉、柿を加えてさっと和える。

❸盛りつけは、彩りを考えて。
カリフラワーとみかんとパセリのマリネの作り方


【材料】(3~4人分)
カリフラワー…1/2個(小房に分ける)
みかん…2個(1口サイズに切る)
パセリ…1/2束(1/2袋)(葉の部分をざく切り)
セロリ…5cm(薄くスライス)
すりごま…大さじ1
オリーブオイル…大さじ11/2
しょうゆ…小さじ2
【作り方】
❶基本のマリネ液に、カリフラワーを入れて和える。
❷セロリ、パセリ、すりごまを入れて和える。
❸みかんを入れてさっと和える。
青菜としいたけのマリネの作り方


【材料】(3~4人分)
春菊…1/2袋(葉の部分をざく切り)
小松菜…1/4袋(ざく切り)
水菜…1/4袋(ざく切り)
しいたけ…3個(スライス、軸はみじん切り)
にんにく…1片(すりおろす)
しょうが…1片(千切り)
オリーブオイル…大さじ2
しょうゆ…小さじ2

【作り方】
❶基本のマリネ液に、にんにく、しょうが、しいたけの軸の部分を入れて和える。
❷しいたけと小松菜の茎の部分を入れてさっと和える。
❸春菊、小松菜、水菜を入れて和える。ここは手を使うとおいしく仕上がる。
解説者のプロフィール

高野志保(たかの・しほ)
一般社団法人BullianStyle ローフード協会 代表理事。
1971年、岐阜県生まれ。「健康を支えるのは、毎日の食事」の信念をもとに、2009年より、食の正しい知識と美しく健康的な家庭料理を教える「ローフードスクールBullian」(名古屋)をスタート。
自身の力で食習慣を整えていくことをめざす「ローフード講座」のほか、楽しみながら美しくなれる「ダイエットサポート」も人気。
著書に『美しい食べものが美しい人をつくる』(あさ出版)がある。
●一般社団法人 BullianStyleローフード協会
https://www.bullianstyle.co.jp/