寝違えの原因は大抵"慢性肩凝り"が原因だった!寝ていないときでも起こる
肩こりを放置すると、急に首が痛くなって動かせなくなることがあります。いわゆる「寝違え」です。寝違えを頻繁に起こしている患者さんにきくと、たいてい肩こりを長年患っています。寝違えは、寝ていないとき、すなわち、日中でもしばしば起こります。【解説】竹谷内康修(竹谷内医院カイロプラクティックセンター院長)
痛みがなくても早めのケアが大事
頸椎症の入り口である肩こりを放置して悪化させると、前述した「頸椎症スペクトラム」の第二段階に進行していきます。
やがて「狭い意味の頸椎症」が見られるようになってきます。
つまり、頸椎に変形やトゲが現れるようになったり、椎間板が薄くなったりし始めるのです。
もっとも、たまたま撮ったX線写真で、頸椎のトゲや椎間板の変性が確認されても、自覚症状に直結するとは限りません。
しかし、その時点で痛みを起こしていなくても、放置して悪化すれば痛み始める可能性があるので、早めにケアすることが望ましいのです。
寝違えの正体は頸椎症だった
肩こりを放置すると、急に首が痛くなって動かせなくなることがあります。
いわゆる「寝違え」です。
寝違えを頻繁に起こしている患者さんにきくと、たいてい肩こりを長年患っています。
急に起こる首の痛みといえば、寝違えが有名ですが、急な首の痛みは、寝ていないとき、すなわち、日中でもしばしば起こります。
下を向こうと頭を下げたり、ふと振り向いたり、あるいはちょっと力を入れて物を持ち上げたりしたときに、ギクッと急に首が痛んだことはないでしょうか。これが日中に起こる寝違えのパターンで、寝違えというより「ギックリ腰」ならぬ「ギックリ首」といったほうが実態に近いかもしれません。
首の動きに伴って急に痛くなることも多いのですが、一方で、首を動かしていないのに急に首が痛くなることもあります。
寝違えは、「いつでも起こりうる」というところがポイントです。
なぜそういうことになるかというと、動作などきっかけと思われるものが悪いわけではなく、基盤にある肩のこりが首を徐々に悪化させ、日常生活に対応しきれなくなって起こるからです。
首の痛みを訴える患者さんがみえると、よく「昨日、こんなふうに首を動かして痛めたのです」などと説明してくれます。
私からも、「痛みはいつからですか。何かきっかけがありますか」とたずねるのですが、その動作自体に問題があると思われるケースはあまりありません。
ですから、私は日ごろの診療で、患者さんのおっしゃる「首の痛みのきっかけ」は参考として聞くにとどめ、その背後にある原因を探っていくようにしています。
解説者のプロフィール
竹谷内康修(たけやち・やすのぶ)
竹谷内医院院長。
東京慈恵会医科大学医学部医学科卒後、福島県立医科大学整形外科学講座へ入局。
福島県立医大附属病院等で整形外科診療に携わった後、米国へ留学。
ナショナル健康科学大学を卒業し、Doctor of Chiropracticの称号を取得。
2007年、東京駅の近くにカイロプラクティックの専門クリニックを開設。
腰痛、肩こり、頭痛、関節痛、手足のしびれなどの治療に取り組む。
日本整形外科学会会員、日本カイロプラクターズ協会(JAC)会員、日本統合医療学会(IMJ)会員。
●竹谷内医院
東京都中央区日本橋3-1-4日本橋さくらビル8階
TEL 03-5876-5987
http://takeyachi-chiro.com/
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