MENU
【柔道整復師解説】全身のコリは「骨盤ほぐし」で解消!不眠改善、9kg減量

【柔道整復師解説】全身のコリは「骨盤ほぐし」で解消!不眠改善、9kg減量

「腰が痛くて長時間同じ姿勢で座れない」「いつも肩が重い」「ひざの痛みで歩くのもままならない」といった症状にお悩みのかたは多いのではないでしょうか。 このような体の痛みやコリの多くは、骨盤のゆがみが原因だと私は考えています。【解説】竹内武男(柔道整復師・鍼灸師)

仙骨と腸骨をつなぐ重要な関節のゆがみを直す

「腰が痛くて長時間同じ姿勢で座れない」「いつも肩が重い」「ひざの痛みで歩くのもままならない」といった症状にお悩みのかたは多いのではないでしょうか。
このような体の痛みやコリの多くは、骨盤のゆがみが原因だと私は考えています。

骨盤は、いわば体の屋台骨です。
骨盤の上に全身を支える背骨が乗っており、S字状のカーブを描いてその先の重い頭を支えています。

しかし、骨盤がゆがんでいると、全身のバランスがくずれ、背骨やひざに余計な負荷がかかります。
それが、背骨や各関節を支える筋肉の過緊張を招き、腰やひざ、股関節の痛みを引き起こすのです。

また、姿勢が悪くなると重たい頭を支えきれず、首にも過度な負担がかかります。
よく、背中を丸めて頭を前につき出しているかたを見かけるでしょう。

それは、骨盤がゆがんで背骨が曲がっている証拠です。
その姿勢が慢性化すると、見た目が悪くなるだけでなく、首・肩のコリ、五十肩、頭痛などを招くのです。

姿勢の悪化が招く不調は、これだけではありません。
体のバランスが悪いと、内臓の位置も本来あるべき正しい位置からずれて、圧迫されます。

それが、臓器の機能低下や血流の悪化につながります。
内臓疾患の一因にもなりかねません。

実際、治療院で多くの患者さんと接してきましたが、骨盤のゆがみを整えることで、便秘やアレルギー疾患が改善したり、肥満が解消したりしたかたは多くいらっしゃいました。
しかし、骨盤がゆがんでいると自覚していても、治療に通うのが難しいかたも多いでしょう。

そこで、自宅で簡単にできるセルフケア法として考案したのが「骨盤ほぐし」です。
その名のとおり、こりかたまった骨盤の関節をやわらかくほぐし、ゆがみを直す体操です。

骨盤には、中央に仙骨、それを挟む形で腸骨という骨がありますが、この二つの骨をつなぐ関節を仙腸関節といいます。
骨盤ほぐしは、この仙腸関節のゆがみを直します。

さらに、骨盤を支えている大腰筋と腸骨筋という重要な筋肉の緊張も緩和されます。
これらの筋肉のこわばりをほぐすことも、骨盤のゆがみ矯正には欠かせません。

骨盤のしくみ

曲がった腰がその場でまっすぐになり驚いた!

骨盤ほぐしは、とても簡単な動作なので、1回につき2分ほどでできるでしょう。
寝ながら行い、特別な道具はいりません。
行っているうちに体の緊張がほぐれて、心身ともにリラックスしていきます。

実際に骨盤ほぐしで症状が改善した例をご紹介しましょう。

75歳の女性Aさんです。
Aさんは、若いときからひどい頭痛に苦しんできました。
そのせいで、夜も眠れないことが多かったといいます。

さらに年を重ねるにつれ、腰痛や肩こりも慢性化し、まさに全身が不調といっていい状態でした。
そこで、私がAさんに骨盤ほぐしを指導したところ、それ以降、朝晩に行ったそうです。

そしてしばらく続けていると、ある日、頭痛が全く起こらなくなっていることに気がついたといいます。
さらに、腰痛や肩こりも解消して、夜もグッスリ眠れると喜んでいました。

Aさんのように腰痛や肩こり、頭痛が解消したかたは、実に多くいらっしゃいます。
私は現在、体操教室でこの骨盤ほぐしを教えていますが、ひざや股関節の痛みが改善したり、その場で曲がった腰がまっすぐになったりしたかたもいました。

珍しい例としては、アトピー性皮膚炎が改善した中学生の女の子もいました。
骨盤ほぐしを毎日行うようにしてから3ヵ月で、カサカサに乾燥していた肌に潤いが出て、とてもキレイになったのです。

おそらく、骨盤のゆがみによって圧迫されていた臓器の働きが活性化し、血流が改善したことが影響したのではないでしょうか。

実は、何を隠そう私自身も、骨盤ほぐしの効果を身をもって実感している1人です。

今から10年以上も前になりますが、当時の私は、長年にわたる仕事の疲労もあり、体はボロボロの状態でした。
関節はかたく、骨盤もゆがんでいたと思います。
腰や股関節などが痛み、慢性的な疲労感や不眠症状など、さまざまな不調を抱えていました。

しかし、骨盤ほぐしを毎日行っているうちに、慢性的な疲労感が徐々に抜けてきたのです。
寝つきもよくなって、毎晩グッスリと熟睡できるようになりました。

以前は、坂を上るとすぐに息が切れて胸が痛くなったものでした。
しかし、足が軽くなり息を切らすことなく軽快に歩けるのです。

かたかった股関節もやわらかくなり、可動域が広がりました。
おかげで、股関節や腰の痛みも感じなくなったのです。

そしてなにより驚いたのが、体重が自然に落ちたことです。
もともと、75kgだった体重が66 kgにまで減少しました(身長166cm)。

もちろん、特別な運動や食事制限はいっさいしていません。
おそらく代謝がよくなったのでしょう。

このように骨盤ほぐしが有効なのは、私が身をもって実証済みです。
若々しく元気な体づくりに、ぜひお役立てください。

骨盤ほぐしのやり方

体のかなめである骨盤を正しい位置に矯正

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

関連記事
慢性的な首のこり、こわばり、痛みといった首の不調を感じたら、早めに、まずは自分でできる首のケアを行うことが大切です。【解説】勝野浩(ヒロ整形クリニック院長)
更新: 2020-02-25 10:06:07
首がこったとき、こっている部位をもんだり押したりしていませんか? 実は、そうするとかえってこりや痛みを悪化させてしまうことがあります。首は前後左右に倒したりひねったりできる、よく動く部位です。そして、よく動くからこそ、こりや痛みといったトラブルを招きやすいのです。【解説】浜田貫太郎(浜田整体院長)
更新: 2020-02-17 10:18:14
背骨のなかでも重要なのが頸椎、つまり首です。首の骨は重い頭を支えているため負担が大きく、ゆがみが生じやすいものです。背骨の出発点である頸椎のゆがみは、背骨全体のゆがみを引き起こします。それが、首の痛みばかりか、腰痛やひざ痛なども誘発するのです。【解説】三野喜邦(シンキュウタカオ院長)
更新: 2020-02-10 10:05:06
患部に痛みがあったり、炎症があったりする場合、腰や首をもんでも効果が出ないばかりか、かえって逆効果になることも多いのです。こうしたケースで大いに役立つのが、今回紹介する耳への刺激です。【解説】能見登志惠(とちの実健康倶楽部クリニック医師)
更新: 2019-09-10 22:10:00
名前を呼ばれて振り向いたり、何かを見上げたり見下ろしたりというちょっとした動作で、首に激痛が走ります。足の指回しを続けたところ、首を回したり、上下左右に振ったりしても、痛みを全く感じなくなったのです。半年後には、スポーツを再開することができました。【体験談】高田俊介(仮名・事務員・26歳)
更新: 2019-09-10 22:10:00
最新記事
私は鍼灸師で、日本で一般的に行われている鍼灸治療のほか、「手指鍼」を取り入れた治療を行っています。手指鍼はその名のとおり、手や指にあるツボを鍼などで刺激して、病気や不調を改善する治療法です。【解説】松岡佳余子(アジアンハンドセラピー協会理事・鍼灸師)
更新: 2020-04-27 10:34:12
腱鞘炎やバネ指は、手を使うことが多いかたなら、だれもが起こす可能性のある指の障害です。バネ指というのは、わかりやすくいえば、腱鞘炎がひどくなったものです。腱鞘炎も、バネ指も、主な原因は指の使いすぎです。痛みやしびれを改善する一つの方法として、「手首押し」をご紹介します。【解説】田村周(山口嘉川クリニック院長)
更新: 2020-03-23 10:16:45
筋肉がこわばると、体を支えている骨格のバランスがくずれて、ぎっくり腰を起こしやすくなります。ぎっくり腰に即効性があるのが、手の甲にある「腰腿点」(ようたいてん)という反射区を利用した「指組み」治療です。この「指組み」のやり方をご紹介します。【解説】内田輝和(鍼メディカルうちだ院長・倉敷芸術科学大学生命科学部教授)
更新: 2020-03-02 10:09:34
慢性的な首のこり、こわばり、痛みといった首の不調を感じたら、早めに、まずは自分でできる首のケアを行うことが大切です。【解説】勝野浩(ヒロ整形クリニック院長)
更新: 2020-02-25 10:06:07
首がこったとき、こっている部位をもんだり押したりしていませんか? 実は、そうするとかえってこりや痛みを悪化させてしまうことがあります。首は前後左右に倒したりひねったりできる、よく動く部位です。そして、よく動くからこそ、こりや痛みといったトラブルを招きやすいのです。【解説】浜田貫太郎(浜田整体院長)
更新: 2020-02-17 10:18:14

ランキング

総合ランキングarrow_right_alt
get_app
ダウンロードする
キャンセル