体験者のプロフィール

水谷雅子
1968年生まれ。愛知県出身の美容研究家。
雑誌の読者モデルを機に、「若すぎる40代」として話題になり、日本だけでなく海外にもファンが多い。
25歳と23歳の2人の子の母でもある。
著書に『食材で作るジャムウ式若肌フェイスパック』『水谷雅子 スタイルブック』(いずれも双葉社)などがある。
しっとり滑らかな肌に「あらビックリ!」
数年前、インドネシアのバリ島に行ったときのことです。仕事の空き時間に、現地のエステを試して、驚きました。使われているパック材やマッサージクリームが、果物やスパイスから手作りした物ばかりなのです。
普通、エステなどでは、市販の商品が使われることが多いでしょう。興味深く思って聞いたところ、バリでは、まるで中国の漢方薬のように、食材の薬効を活用しているのだそうです。
古くからの伝統的な処方で、こうした天然素材を使った美容法を、「ジャムウ」と呼びます。
バリの女性たちは、強い日ざしのなかでも、健康的で美しい黒髪をしています。それは、アボカドを使ってヘアパックをしているからなのだそう。
実際、滞在中に行った飲食店で、現地の女の子3人組がバナナを食べたあと、その皮で手の甲をこすっている姿を目撃しました。なんでも、バナナの皮でこすると、肌がしっとりやわらかく、滑らかになるとのこと。
私は肌の保湿には、ふだんから、かなり気を配っているほうです。そこで、帰国後に私も、バリの女の子をまねて、バナナの皮で手の甲をこすってみました。1回では効果がわからないので、毎日、朝食にバナナを食べたあとに実践。3日ほど続けたら、あらビックリ!肌がほんとうにしっとりとして、滑らかになったのです。
その効果に驚き、「これはいい!」と実感したので、自分のブログなどでも紹介しました。やり方は図解を参照してください。
日本では、「食べ物を粗末にしてはいけない」という考え方があるので、食材を美容のために使うことに、抵抗を感じる人がいるかもしれません。
でも、バナナの皮は、本来なら捨ててしまう物。廃物利用になるわけですから、むしろ、環境に優しいといえるのではないでしょうか。
バナナの皮こすりのやり方

こするとすぐに肌に光沢が出る!
私は毎朝、野菜や果物でスムージーを作るのですが、それにバナナを入れるので、皮を使ったマッサージもよく行っています。
皮の裏側の白い部分を皮膚に当てて、繊維をすり込むようにクルクルとこすると、すぐに肌に光沢が出てくるのです。ずっと続けているうちに、しっとり感が増して、シワも目立たなくなりました。
手だけでなく、カサカサになりやすい、かかとやくるぶしに行うのもお勧めです。かたい角質も、ツルツルになります。
ちなみに、観葉植物の葉をバナナの皮でこすると、ツヤツヤになり、いきいきして見えます。革靴も、バナナの皮でこすってから、乾いた布でふき取ると、汚れが取れてピカピカになるのです。バナナは、ほんとうに万能ですね。
最後にもう一つ、私が実践している、エコロジーなバナナ美容法をご紹介しましょう。食べられないほど熟れすぎて、真っ黒になったバナナがあれば、捨てずに、ぜひお試しください。
使うのは、バナナ1本とハチミツ大さじ1、それから市販のパック用マスクシート。コイン状に圧縮されていて、水に浸すと広がるタイプの物です。100円ショップなどでも売られています。
まず、バナナを容器に入れ、フォークなどでよくつぶします。ペースト状になったら、ハチミツを加えて混ぜます。
これをマスクシートに塗り広げたら、顔に貼って10〜15分おきます。パックが済んだらシートをはがして、顔を洗い流してください。
肌の調子がイマイチなときにも、このパックをすると、しっとり、もっちりとした美肌に生まれ変わります。肌の色もワントーン明るくなりますよ。
※バナナの皮こすりは、最初に必ず、腕の内側など肌のやわらかい部分で試してから
行います。赤みやかゆみなどの異常が現れたら、直ちに中止してください。
酵素の作用で角質や肌の汚れを除去する(里見英子クリニック院長・里見英子)
バナナの皮で、手の甲や足のかかとなどをこする美容法は、非常に手軽で効果的なので、お勧めです。私も実践してみましたが、バナナの皮でこすると、確かに肌がツルツルになるのがわかります。
肌がしっとりと潤うのは、バナナに多く含まれる、ビタミンB群による保湿効果のためでしょう。また、果物の持つ酵素の作用で、角質や肌の汚れを除去する効果や、美白効果も期待できます。