解説者のプロフィール

里見英子
1980年、兵庫医科大学卒業。
生活習慣病などの現代病の予防医学から、ダイエット法や美容法まで、雑誌やテレビ、ラジオなどを通して、さまざまな提案を行う。
日本内科学会認定内科医。
近著に『ナニワの美女医がこっそり教える ほんまにキレイな美容術』(主婦の友社)など。
●里見英子クリニック
http://www.satomi-eiko.com/
ダイエットには炭酸水割りがお勧め!
私は、若いころから、さまざまなダイエット法を試してきました。それは、一つには医師として、患者さんの前で不健康に太ったところを見せるわけにはいかないという思いから。もう一つには、女性として、いつまでもキレイでいたいという思いからです。それは、還暦を過ぎた今でも変わりません。
もちろん、私は医師なので、不健康なダイエット法には賛成できません。肌荒れが起こったり、生理が止まったり、体力が落ちてしまったりしては元も子もないのです。あくまでも、無理をせずにできるダイエットでなければなりません。
そんな私が試した、体によいダイエット法で、皆さんにお勧めしたい物が、「バナナ酢」です。
私が実際にバナナ酢を試したのは、2006年の8月のこと。そのとき、私の体重は49kgでした。身長160㎝ですから、「それならやせる必要ないじゃないか」とお思いのかたも多いでしょう。普通に考えれば、これでじゅうぶんかもしれません。しかし、私には不満でした。
その当時、私は、サルサというダンスに熱中していました。サルサでは、体にピッタリとフィットした衣装を身にまとって踊ります。その体重だと、どうしても衣装が入らなかったのです。その衣装を着て美しく踊るためには、あと2kgやせる必要がありました。そして、それが私の理想の体重でもあったのです。
そのために選んだのが、バナナ酢でした。バナナ酢は、栄養のバランスが取れていて健康効果も高く、かつ、優れたダイエット効果もあると考えられたからです。
バナナ酢の作り方
私のバナナ酢の作り方は、次のようなものです。
材料は、バナナ(大)3本、酢500mL、そして、私の場合、黒砂糖を用います。
まず、バナナを輪切りにして、保存容器に入れます。そして、その中に黒砂糖と酢を加えてレンジで加熱すれば、すぐに摂取できるようになります。ただ、この分量はかなり多めですから、皆さんが作るときは、それぞれ3分の1の量を目安に作るといいでしょう。
こうして作ったバナナ酢を、水や炭酸水、豆乳などで割って飲みました。だいたいコップに4分の1~5分の1の量のバナナ酢を入れ、それを薄めて飲みます。
朝起きたときは、水で割ることが多く、おやつ代わりに飲むときは、牛乳や豆乳で割っていました。また、サルサを踊ってのどが渇いたときなどは、炭酸水で割って飲みます。
私が作るバナナ酢は、黒砂糖の深みのある甘さのおかげで、とてもおいしい飲み物になります。特に、バナナ酢の炭酸水割りはほんとうにおいしいんです!
牛乳や豆乳と違って、炭酸水割りであれば、余計なカロリー(エネルギー)をとることにならないので、ダイエット効果の点からも優れています。

運動後には炭酸水割りが最適!
疲労回復に役立つ!むくみも取れる!
こうしてバナナ酢を飲み続けていたところ、3週間で、無理なく2kgのダイエットに成功し、47kgまで体重を落とすことができました。以来、10年経ちますが、現在も、46~47kgの理想体重をキープすることができています。
では、どうしてバナナ酢がダイエットに有効なのでしょうか。
一つには、バナナ酢の酢酸の効果です。酢酸は、体内のクエン酸回路を活性化する働きがあります。
クエン酸回路とは、細胞内でエネルギーを産み出すものですが、その際にエネルギーの原料として脂肪を使います。ですから、クエン酸回路が活発に働けば、体内の脂肪燃焼が促進されるので、ダイエット効果が得られるのです。
ところで、黒砂糖というと、糖分が多く、ダイエットに不向きだと思われがちですが、そんなことはありません。黒砂糖に含まれるフェニルグルコシドという成分に、糖の吸収を抑える働きがあるのです。
ミネラルが多い点も黒砂糖の大きな特長です。脂肪を燃やすときに、ミネラルがガソリンのような働きをして、効率よく脂肪を燃やしてくれるのです。
さらに、うまみ成分がたっぷり入っているため、黒砂糖を用いたバナナ酢はとてもおいしく、味の面からも満足できます。
このように、バナナ酢は、美しくやせたいと思っているかたにとって、まさに最適な健康ドリンクです。一度飲んでみると、そのおいしさに驚かれると思います。