引き締め効果でバストアップ!
私の治療院では、「美容鍼灸院」として、美容整体や小顔矯正など、女性のためのケアを専門的に行っています。
美容のケアで重要なのが、体のリンパ液の流れをよくすることです。
特に重要なのが、わきの下のリンパ節である腋下リンパ節です。
美容目的で来院されたかたには、わきの下を必ず刺激するようにしています。
血液中には、血漿という成分があります。
この血漿の成分の一部が、血管外に染み出したものがリンパ液です。
リンパ管は、静脈に沿うような形で全身に、網の目状に張り巡らされています。
リンパ液は、老廃物の回収やウイルスなどを退治するといった役目を果たしていますが、この腋下リンパ節は、特に老廃物が集まりやすいところです。
このため、ここを刺激し、たまっていた老廃物がなくなると、肌が明るくなったり、むくみが取れたりと、さまざまな美容効果が得られるのです。
では、「わきもみ」のやり方をご紹介しましょう。
ご紹介したように、刺激する際には、浅く押す、深く押すという二つの押し方があります。
まず、浅く押すことで、リンパ節にたまった老廃物を排出し、むくみを取ったり、肌のくすみを解消したりします。
次に、深く押すことで、引き締め効果が得られます。
この結果、小顔になったり、二の腕が細くなったり、バストアップの効果なども期待できるのです。
わきもみは、ネコ背の解消にも有効です。
ネコ背になると、肩甲骨が外側にずれてしまいます。
すると、わきの下が圧迫され、リンパ液の流れが悪くなります。
さらに、ネコ背のせいであごが前に出てしまうため、フェイスラインがたるみやすくなります。
そこで、わきの下を刺激してリンパ液の流れをよくすると、肩甲骨を自由に動かせるようになり、正常な位置に戻すことができます。
背すじも伸びてネコ背が改善してくるのです。
ネコ背がよくなると、あごをきちんと引くことができるようになり、フェイスラインのたるみも解消されます。
同時に、たるんでいた皮膚の老廃物が回収され、くすみが取れたり、肌の色つやがよくなったりします。
目の下のクマが消える効果も期待できるでしょう。
だるさが取れて夏の疲れを解消!
わきの下をもんで肩甲骨の動きがよくなると、肩こりが治ります。
もともと肩甲骨という骨は、どこにもつながっておらず、いわば、宙に浮いている骨です。
そのため、肩甲骨の周辺の筋肉はこりやすいのです。
特に、肩甲骨を覆っている広い筋肉(広背筋)の外側がこっているケースが多いのですが、ここは刺激しにくく、コリが解消されにくい場所です。
しかし、わきもみを行えば、肩甲骨の外側の緊張をゆるめることができ、頑固な肩こりの解消につながるのです。
わきもみは、できれば朝晩2回行いましょう。
少なくとも、夜に1回は行うことをお勧めします。
老廃物が腋下リンパ節にたくさんたまっているかたは、押すと痛みがあると思います。
そのようなときは、無理に痛みをこらえて押す必要はありません。
深く押す際にも、あくまで心地よい程度に、力を調節してください。
毎日、続けて刺激していくと、最初は痛かった場所も、だんだん痛くなくなります。
それは、リンパ節にたまっていた老廃物が、なくなってきた証拠です。
私の治療院に通っていた30代の女性は、施術を受けながら、わきもみを続けていました。
このかたは、仕事場で、そのことを秘密にしていたのですが、「肌がツヤツヤだけど、何かしてるの?」と、尋ねられるようになったといいます。
わきもみは、肩こりの解消や美容効果だけでなく、体調不良の改善にも貢献します。
暑い夏の疲れが出てくる秋口には、体がだるくてつらいことが多いもの。
こうした体調不良の改善にも、わきもみがお勧めです。
わきもみによって、リンパ液の流れがよくなり、血流も改善します。
続けていくうちに、だるさが取れて、体調全般がアップしてくるでしょう。
❶手の親指以外の4本の指を、わきの中央に当てたら、「浅めに」押し込み、5秒間押し続けます。
5秒後、スッと力を抜きます。これを5回くり返しましょう。
❷同じ4本の指で同じ場所を、今度は「やや深めに力を入れて」押し込みます。
5秒間押し続けたら、スッと力を抜きます。
これを5回くり返します。左右のわきの下で、それぞれ同じように行いましょう。
❸両手を下ろしてリラックスし、両肩の前回し、後ろ回しを、ゆっくり3回ずつ行います。
わきの中央には、「極泉」(別記事参照)というツボがあり、ここを刺激することで、効果をより確実に上げることができます。