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膝痛が改善して正座ができた!「足の指回し」の健康効果に注目

膝痛が改善して正座ができた!「足の指回し」の健康効果に注目

最近、足の指回しには、シェイプアップ効果だけでなく、健康効果もあることがわかってきました。「ひざが痛い」といっていた70歳の生徒さんは、足の指回しをしたら、正座ができるようになったと報告してくれました。【解説】YUKARI(品格ボディアドバイザー)

解説者のプロフィール

YUKARI
1962年生まれ。2005年、ピラティスとヨガに出合い、インストラクターの資格を取得。法律事務の仕事をしながらインストラクターの活動を開始。2010年には、独自のエクササイズが人気テレビ番組『魔女たちの22時』で紹介され、注目される。2011年に独立し、指導に専念。個人レッスンを中心に、グループレッスンや講演会等の活動を行っている。『品格ボディDVD』が好評発売中。「品格ボディDVD」で検索。

50代以上の人もどんどん美しく健康になる!

2016年10月号の『壮快』で、私がご紹介した「足の指回し」が反響を呼んでいると、編集部からご連絡をいただきました。
ありがとうございます。

一般に、やせるためには「適正な食事と運動」が必要とされます。
でも、私が見るかぎり、まじめに取り組む人ほどやせられない、という傾向があるようです。
なぜでしょうか。

がんばってエクササイズをすると、使いやすいところを使うので、やせたい部分の筋肉がよけいかたくなります。
ですから私は、「やせるために、がんばります!」という生徒さんには、「キレイにやせるためには、がんばり過ぎないことが大事ですよ」とお話しします。

そうはいっても、皆さんまじめなので、なかなか力を抜けません。
そこで、体を緩めるための基本中の基本、「足の指回し」を、最初に行うのです。

体を緩めることの重要性は、私自身の体験から気づきました。
10代のころ短距離走の選手だった私は、20代で結婚・出産をしてから、スポーツと無縁になりました。

気づけば背中やお尻、太ももに脂肪がたっぷりついてしまったのです。
37歳から、運動と食事制限を始めましたが、太ももはがっちりしたまま。
二の腕と背中の脂肪も取れませんでした。

運動選手だった私は、なんでも「がんばって」やっていました。
やがて、ヨガやピラティス、解剖学と出合い、「緩めることの大切さ」に気づいたのです。

それからは、筋肉を「鍛える」ことから、「緩める」ことに方向転換しました。
筋肉を緩めるために関節を動かしたり、筋肉をほぐしたりしました。

すると、がっちりした太ももが細くなり、背中と二の腕のぜい肉も取れていったのです。
こうした私のエクササイズは、2010年にテレビや雑誌で取り上げられました。

私は現在54歳ですが、まだまだ進化を続けています。
体型を変えるのに、遅過ぎるということはありません。

50代以上の生徒さんも、どんどん美しくなっています。
なかには、15kgもやせた38歳の女性や、ウエストが13cm縮小した54歳の女性もいます。

最近、足の指回しには、シェイプアップ効果だけでなく、健康効果もあることがわかってきました。
「ひざが痛い」といっていた70歳の生徒さんは、足の指回しをしたら、正座ができるようになったと報告してくれました。

また、60代の生徒さんが、足腰の弱った80代のお母様の指を毎日回してあげたそうです。
すると1ヵ月ほどで、杖がいらなくなったというのです。

足の指回しのやり方は、下図で詳しく図解しています。
いろいろな効果が期待できるので、ご家族で習慣にしてみてはいかがでしょうか。

足の指回しのやり方

時間がある時に行う、足の指回し

イライラが鎮まり暴飲暴食を回避できる

では、なぜ足の指を回すことで体が緩み、やせていくのか、ご説明しましょう。
本来、私たちの体は、はだしで立ったとき、かかとに約78%の重心がかかります。

そして、重心を移動しながら、立ったり歩いたりするようにできているのです。
ところが、多くの人はつま先寄りに重心を置いて、かかとをうまく使えていません。

加えて、足の指も靴の中で窮屈に縮こまっているため、足の裏でバランスを取れない人が多いのです。
足裏が不安定だと、太ももの前面と外側の筋肉が「がんばって」バランスを取らなければならないので、がっちりしてきます。

太ももの前面と外側を使うクセがつくと、お尻の筋肉は弱り、お尻が垂れてくるのです。
こうして、下半身の筋肉のバランスがくずれると、姿勢が悪くなります。

その結果、下半身の「がんばり過ぎる」ところはかたくなり、上半身の「使わないところ」に脂肪がつきます。
脂肪がつくのは、背中や二の腕です。

つまり、「背脂」や「振袖」と一般に呼ばれるぜい肉は、加齢だけのせいではなく、姿勢の悪さも一因なのです。
足の指のこわばりをほぐし、まっすぐ立てるようになれば、「がんばり過ぎるところ」と「使わないところ」がなくなります。

全身が適度に緩み、すべての筋肉を正しく無理なく使えるようになるので、スリムで美しい体型に変わっていくのです。
そして、足のバランスを整えるのに最も効果的なのが、足の親指(母趾)を回すことです。

すべての指を回すのが理想ですが、親指だけでも十分な効果が得られます。
足の親指には、多くの筋肉がつながっています。

足の親指を回すことで多くの筋肉が緩み、足を使いこなせるようになります。
そして、全身のバランスを取り戻すことができるのです。

足の指を回すことは、精神的な安定にもつながるようです。
ストレスを、食べることで発散する人は少なくありません。

生徒さんからは、「イライラしたときに足の指を回すと、気持ちが落ち着くので、暴飲暴食を避けられる」という声をよく聞きます。
「不眠が解消した」という生徒さんもいるので、筋肉が緩むことで、精神的にもリラックスできるのかもしれません。

心と体の健康のために、ぜひ、足の指回しを毎日の習慣にしてください。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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