体にため込んだ脂肪をスムーズに排出する
私は、中学時代から20年間、ひどい花粉症に悩まされてきました。
クシャミや鼻水、目のかゆみが止まらなかったので、毎日耳鼻科に通っていました。
しかし、薬を使えば使うほど耐性ができて効果が弱くなり、より過酷な治療を受け続けなければならなかったのです。
そんな私が、35歳のときに出会ったのがマクロビオティック(以降、マクロビ)です。
マクロビとは、日本の伝統食を基本とした、玄米中心の食事法です。
この食事法に変えたところ、たった半年で、あのひどい花粉症がウソのように解消したのです。
体調もよくなり、生理痛や生理前のイライラ、うつ状態からも解放されました。
体重もピーク時から8㎏もへって46㎏になり、現在も無理なくキープしています。
また、以前の私の肌はシミが多く、ゴワゴワでした。
ところが、マクロビを始めてから、シミが薄くなり、潤いのあるモチ肌に変わったのです。
このように、食事をマクロビに変えるだけで、多くの悩みが解消します。
多くのかたに、こうした体験をしていただきたい、というのが私の願いです。
その第一歩としてお勧めしているのが、切り干し大根の煮出し汁で作る「切り干し大根スープ」と、大根おろしで作る「大根ニンジンスープ」です。
詳しい作り方は、下の写真図解をご覧ください。
切り干し大根スープの作り方

46歳女性も41歳男性もポッコリ腹が凹んだ!
実際、切り干し大根スープや大根ニンジンスープを飲みつつ、玄米を中心とした食事を実践したことで、ダイエット効果や、便秘解消効果が得られた人がたくさんいます。
そのうちの数例を、ご紹介しましょう。
Aさん(37歳・女性)は、身長が155cm。20代のころは体重が53〜54kgでしたが、年々太っていき、ついに69㎏になってしまいました。
さまざまなダイエットに挑戦しましたが、うまくいかなかったそうです。
そんなAさんが、朝食を切り干し大根スープに変えたところ、昼と夜は普通に食べてお酒も飲んでいたのに、1年半で20kgも体重がへりました。
また、大根ニンジンスープで便秘も解消。
腕1本分くらいの便が、1日2回出たこともあるといいます。
この2種類のスープで肌の状態も整い、毛穴が目立たなくなりました。
Bさん(32歳・女性)は、切り干し大根スープを2週間飲み、次の2週間は休む、ということをくり返しました。
すると、6ヵ月後には、11kgの減量に成功。
55kg(身長152cm)あった体重が、44kgになったのです。30%あった体脂肪率も、17・5%まで降下。
余分な脂肪がごっそり落ちて、それまで着ていた11号の洋服がブカブカになり、7号の洋服が着られると喜んでいます。
おまけに、切り干し大根スープを始めてからは、花粉症が解消。
吹き出物も出なくなり、肌ツヤがよくなったそうです。
Cさん(46歳・女性)は、20代のころはやせていましたが、じりじりと体重が増加。
身長158cm、体重58kgのぽっちゃり体型になってしまいました。
切り干し大根スープを飲み始めたところ、1年で8kgのダイエットに大成功。
ポッコリ出ていた下腹が引っ込み、ウエストが締まって、やせていたころのスカートが楽々入るようになりました。
便秘も解消し、手足のむくみも消えたとのことです。
Dさん(41歳・男性)は、不規則な食事と運動不足が原因で、30代のときからおなかがポッコリと出て、すっかりオヤジ体型になっていました。
また、いつも顔が疲れてむくみ、見るからに不健康そうでした。
切り干し大根スープを飲み始めると、それまでは2〜3日に1回だった便通が、毎日になりました。体重も順調にへっていき、3ヵ月で7kgも減量。
77kgだった体重が70kgになったのです(身長175cm)。
おなかが引き締まって、念願だった「オヤジ体型からの脱却」に大成功。
顔のむくみも解消して、全身に漂っていた不健康なイメージが一掃されたとのことです。
切り干し大根スープで体臭や加齢臭が軽減
このように高い効果が得られる、切り干し大根スープと大根ニンジンスープは、マクロビの入門編としてお勧めのレシピです。
作り方が簡単なので、初心者のかたに向いていると思います。
作り方は、写真図解をご覧ください。
切り干し大根スープと大根ニンジンスープの使い分けは、日ごろの食生活が判断基準の一つになります。
乳製品をよく食べる人は、切り干し大根スープを、肉を好んで食べる人は、大根ニンジンスープを飲んでください。
また、その日の食事内容によって、使い分けてもいいでしょう。
ケーキやチーズなどを食べたあとは切り干し大根スープを飲むようにし、焼き肉を食べたあとには大根ニンジンスープを飲むようにするのです。
どちらのスープも、作りたてを飲みましょう。
動物性食品を多めに食べたときには、どちらのスープにも、ショウガ汁を加えると、より効果的です。
1日1〜2杯を、2週間飲み続けるのが理想ですが、さらに飲み続けてもかまいません。
ただし、続けすぎると体が慣れてしまうので、ときどき飲むのを中断するのも有効な方法です。
大根ニンジンスープの作り方

ちなみに切り干し大根スープは、ダイエットや花粉症の改善だけでなく、体臭の改善にも効果的です。
体臭が強い人は、肉や乳製品、酸化した油を使った料理をとりすぎる傾向があります。
動物性食品は、消化に時間がかかり、じゅうぶん消化されないまま、滞留物となります。
それが、体臭の原因の一つなのです。
食べ物を変えることで、体臭の改善が期待できます。
そのために役立つのが、切り干し大根スープなのです。
「朝いちばんに切り干し大根スープを飲む」ことを、1週間続けてみてください。
体臭の変化がわかると思います。また、加齢臭の軽減にも効果的です。
大根スープを飲むことで、しだいに自分の体が変わってくるのを実感できるはずです。
ぜひ、皆さんもお試しください。
実際、これらのスープを飲んだ人たちからは、「20㎏やせた」「頑固な便秘が解消した」「花粉症がよくなった」といった喜びの声が、続々と寄せられています。
切り干し大根スープと大根ニンジンスープを飲むことで、なぜこのような効果を得られるのでしょうか。
第1に、マクロビでは、大根には脂肪を溶かす効果があるとされています。
特に、切り干し大根は、引き締める力が強く、体の奥にたまっている古い脂肪をしぼり出してくれると考えられています。
こうした切り干し大根の作用が、ダイエット効果を高めてくれるのです。
切り干し大根スープは、花粉症の人にもお勧めです。
マクロビでは、冬の間にため込んだ脂肪を体外に排出しようとする現象の一つが、花粉症だと考えられています。
このスープを飲めば、体にため込んだ脂肪の排出がスムーズになるため、花粉症の症状を軽減できるのです。
そして、便秘の特効薬が、大根ニンジンスープです。
大根の働きにより、腸壁にこびりついた脂肪が溶かされ、ニンジン、梅干し、ノリが組み合わさることで、腸の働きが促進されて便秘の解消につながります。
私は、大根ニンジンスープを飲むと、「腕1本分のお通じがありますよ」とよくいっています。
これは誇張ではなく、私自身が経験したことだからです。